mahiro「Genderless Beauty」

NeoL Magazine JP | Photo: Shuya Nakano | Hair&Make-up: mahiro | Model: Rachel | Text/Edit: Ryoko Kuwahara

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ヘアメイクアップ・アーティストmahiroが描く、男女性を超えた、アンドロイドな美しさ。電気羊の夢。

——ヘアメイクに興味を持ったきっかけを教えてください。

mahiro「リカちゃん人形の髪の毛をいじるのが好きだったせいか、小学校の時から『将来の夢はヘアメイク』と書いていたそうです。高校卒業後、ファッションも好きだったので迷ったのですが、やはり手に職が欲しいと思ってメイクアップアーティストの学校に入りました。専門学校を卒業したところで仕事がないというのはわかっていたので、在学中からSHUTAROという師匠に師事して仕事の流れを学んで。師匠はナチュラルなテイストが得意だったんですが、私はもっとラディカルなこともやりたかったので、他も勉強したいということを伝えて10ヶ月くらいで独立しました。師匠も私のやりたい方向性をわかってくれていたので、応援してくれて、今も仕事をオーダーしていただいたりお世話になっています。独立したては全く稼げなかったので、バイトしながらやってましたね」

——仕事が軌道にのったきっかけは?

mahiro「反感持たれるかもしれないけど、とにかく遊び回っていたんですよ(笑)。クラブとか、興味のあるところにいっぱい遊びに行ってたら、同じ感性の人と出会えるじゃないですか。そしたら付き合いでテストシュートに呼んでもらえるようになって。そこで出来がよかったら仕事でも呼んでもらえたり。MVのメイクに入らせてもらったりしてたら、同じスタッフがCMとか堅い仕事でも呼んでくれたり、そういう堅めの仕事が信頼にも繋がってまたお仕事が増えて、という感じです」

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——いま個人的に興味があるメイクは?

mahiro「今回やらせてもらったような、何かを貼ったり付けたりというものは好きですね。元々単に可愛い女の子を作るよりは、夢に見たイメージをそのまま落とし込んだような抽象的な感じが好きで。日々の自分がテンションが上がったものがインスピレーションになるので、キャンプに行って湖が綺麗だったり、友達と『あの男の子かっこよかったね』と話している雰囲気でもインスピレーションになります(笑)。ワクワクする色はこういう感じかな、生っぽいテクスチャーがいいなとか常に考えていて」

——感性にゆだねた自由さや大胆さもあるけれど、今作でもポイントとして下地で透明感を出していたり、テクニックとセンスのバランスが抜群だと思います。

mahiro「今回の作品に関しては、モデルの肌が元々綺麗だったんですが、その中でも特に綺麗な部位に他の部分を近づけるようにしていて、立体感を出すのではなくいかにフラットに見せるかという作り方をしています。瑞々しく見えるようローラ メルシェのノーカラーのベースでマッサージをして、コンシーラーでムラをつぶして、毛の細かいブラシで密にBBクリームを塗っています。クロスするように塗るとムラにならないのでオススメです」

——今回は「ジェンダーレス」というテーマでしたが、男女性というよりはアンドロイドのようなイメージをスタッフ間で共有して臨みました。

mahiro「はい。アンドロイド系のメイクはコレクションでも出ていますが、日本ではなかなかストリートに落ちてこないですよね。そろそろ落ちてきてもいいと思うんですが。イメージに近づけるため色モノはあまり使っていません。血色が出るものは生々しいので使いたくなくて。表情が見えにくくなるけれど目の表情だけは強くなるので、眉毛もブリーチして消させてもらいました」

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——セルフメイクで取り入れるポイントは?

mahiro「日本人だと凹凸が少ないので、アンドロイド的なフラットさに、ラメなどのアクセントをプラスしたらいいかもしれませんね」

——秋冬のトレンドを教えて下さい。

mahiro「秋冬の定番ですが、目元周りを赤オレンジで塗ったり。口紅もマニキュアもちょっとボルドー系にしたり、でしょうか。今季はファッションがアニマル柄が多いので、それに合うような感じになると思います。でも、自分はそういうトレンドは無視していきたいですけどね(笑)」

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mahiro
2008年、SHUTAROに師事。2009年、フリーのヘアメイクとして活動を始める。広告やCM、MV、雑誌など多方面で活躍。 http://www.mahirowatanabe.com/
photo Shuya Nakano
hair&make-up mahiro
model Rachel
text&edit Ryoko Kuwahara
photo edit Lina Hitomi

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NeoL/ネオエル

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