スチャラダパーBoseが旧車専門店で昭和にタイムスリップ?
▲ヨタハチことトヨタ スポーツ800も発見! 「僕が抱きつけちゃうくらい小さい。今、こういうデザインの車を作ることは絶対に無理なんだろうね」とBoseさん。他にもホンダ S600やルノー アルピーヌA110などもありました
旧車専門店でBoseさんに出会えるかも!?
日本のヒップホップシーン最前線でフレッシュな名曲を作り続けているスチャダラパーのMC、Boseが中古車情報誌『カーセンサー』にてお届けする人気連載「Bosensor」。カーセンサー本誌で収録しきれないDEEPでUNDERGROUNDな話をお届けっ!!
編集部ゆきだるま(以下、ゆきだるま):Boseさん、今からお邪魔するお店にアポイントを取ったら、「Boseさん、来店したことあるはず」って言っていましたよ。
Bose:横浜にあるフレックスオートレビューは旧車好きの間では有名だからね。S30型フェアレディZやハコスカなどのビンテージカーはもちろん、セダンやトラックの旧車もたくさんあるから見ていて飽きないんだ。とくに素性を明かしていないんだけどバレちゃってたか……。
ゆきだるま:もしかしたらビンテージカーを扱うショップの中で噂が広まっているのかもしれないですよ。「Boseさんが普通に中古車屋さん巡りをしている」って(笑)。
Bose:だって中古車は新車と違っていいのを見つけたらすぐに見に行かないと売れちゃうかもしれないからね。とくに旧車はタイミングを逃すと次にいつ出会えるかわからないから。だからこそ出会ったときはアガるんだよ。
横田部長:Boseさん、いらっしゃいませ。以前お店に来てくれましたよね?
Bose:こっそりお邪魔したつもりだったけれどバレてましたか(笑)。
横田部長:すぐにわかりましたよ(笑)。今日はどの車を撮影しますか?
Bose:こちらにはおもしろい車がたくさんあるから、まずは一通り見せてもらっていいですか? と言いながら、目星は付けてあるんだけど。
横田部長:どうぞどうぞ、ご自由に見てください。インテリアを見てもらうのも大丈夫ですからその際は声をかけてくださいね。
Bose:よし、じゃあまずはフレックスオートレビューで見つけた、懐かしい旧車たちを一気に紹介しよう!
▲フレックスオートレビューの横田部長(左)とBoseさんの間には共通の友人がいることが発覚し大いに盛り上がります。広い意味での車つながりの友情かもしれませんね
アメリカンビンテージから見たことのないランクルまで!
日産 サニートラック(2代目)
▲ゆる~いネオクラライフの代表といえばサニトラことサニートラック。カスタムしたり、ノーマルでのんびり走ったりと、いろいろな楽しみ方があるのも魅力です
Bose:サニトラはオシャレな旧車生活を楽しむ王道的な存在だよね。海のそばとか似合うもん。サニトラの文化は不滅なんじゃないかな。どの時代にもオシャレな人がいい感じで乗りこなしている気がする。
横田部長:サニトラってノーマルもいいしカスタムしても似合うし、いろいろな楽しみ方ができるんですよ。例えばちょっと走りっぽくいじって、それを普通に仕事で使っている人もいます。そういう乗り方も許されちゃうのが人気の秘密じゃないですかね。
Bose:前に友だちの女の子が乗っていたけれどカッコよかったよ。女の子もさらっと乗れる旧車って意外に貴重かもしれない。僕は見た目がおとなしい白いやつが好きだけど、右側のやつもカッコいいじゃん。価格はどれくらいですか?
横田部長:少し前までは2ケタ万円で買えましたが、最近のネオクラブームでまた相場が上がってきています。それでも新車の軽自動車より安い150万円以下でたいていのものは手に入りますからお得だと思いますよ。
トヨタ ランドクルーザー(60系)
▲マットブラックに全塗装した激シブのランクル60! しかもよく見るとピックアップになっているんです!!
Bose:何これ、ランクル?
横田部長:ランクルの60系です。実はこれ、もともとは消防のポンプ車で、荷台にはポンプが載っていたんですね。だから荷台は三方開きではなく後ろだけが開く一方開きになっています。
Bose:重いポンプを載せるから荷台もゴツイ! それに高さもあるもんね。
横田部長:ステップのごつさもいいですよね。
Bose:それをマットなブラックに再塗装してミルスペックにしちゃった前オーナーのセンス、いいねえ。見てると荷台に何を載せて出かけようって夢が膨らむもん。キャンプに行くとしても道具をしまうケースはプラスチックではなくスチール製にしたい。そこまでこだわりたくなる車だよ。
▲「ここに荷物を積むなら、ケースなどにもこだわりたいね」とBoseさん。軍用品が似合いそうです
フォード マスタング
▲「このあたりに憧れたこともあるんだよ」と意外(?)なコメントがBoseさんから飛び出しました。「(60年代から80年代にかけて活躍した俳優の)バート・レイノルズっぽく乗るとよさそう(笑)」
Bose:手前の緑のやつが1966年式のファストバックGTでレアな4MT! ブルーメタのやつは同じく66年式でノーマルルックの3AT。ビンテージなファッションが好きな人は今でもこの時代のアメ車は捨てがたいよね。
横田部長:この時代のマスタングは今のBMW 3シリーズやトヨタ マークXと同じくらいの大きさです。だから女性でも乗りやすいですよ。実はお店の近所で女性オーナーが走っているのを見かけるのですが、かなりカッコいいですよ。あとは40歳前後の方から「後部座席にチャイルドシートを付けて乗りたい」というお問い合わせをいただくことも多いです。
Bose:ひとつひとつのパーツが大きいからデカく見えるけど、実は小さいんだね。そしてファミリーカーとしてもイケちゃうってすごいな。『マッドマックス』ブーム以降、こっちもかなりアリ! 実は僕もこういうアメ車に憧れている時期があったんだよね。映画『アメリカン・グラフィティ』を見ていいなと思ったり。僕らが子供の頃はダッジチャレンジャーやファイヤーバードが流行ったもんね。『バニシング・ポイント』の世界!
▲「この時代ってさ、エンブレムというか社名をひとつずつ貼っている車が多いでしょう。これってカッコいいよね」。国産でも大きく社名が書かれているモデルが多いですよね
日野 ルノー4CV
▲日本ではタクシー需要も高かったという日野 ルノー。歴代オーナーの一人がタクシー会社の社長さんで、本国仕様にこだわってテールランプやステアリングを変更したそうです
Bose:うわ~。日野 ルノーって初めて見たよ。これで今でも公道を走っていいというのがすごいよね。
横田部長:このゴールドは本国仕様にあったものという話ですよ。
Bose:そうなんだ。僕はまだこれを乗りこなせるまで人間としてのレベルが達していないけれど、おじいちゃんたちにとっては懐かしいモデルだろうな。
トヨタ マスターエースサーフ
▲アメリカンな雰囲気が漂う1BOX。ミニバン全盛の今となっては逆に新鮮です
Bose:これこれ! 今ね、この時代の1BOXがクールなんだよね。今ってアウトドアグッズでもビンテージが流行っているんだけど、そういう道具と今どきの車の雰囲気が微妙にずれていてキャンプサイトがチグハグになっちゃう。で、ビンテージギアを使っている人たちが旧車に注目しているんだよ。雑誌『GO OUT』の世界観が好きな人なんかにオススメ!
横田部長:このマスターエースサーフはATでWエアコン。長距離ドライブも楽に楽しめると思いますよ。もともとが北米で発売されたトヨタバンをベースに日本仕様にしたものなので、雰囲気がいいですよね。5マイルバンパーとか角目4灯とか、80年代っぽい雰囲気に満ち溢れたモデルですよ。
Bose:うん、デザインが最高だよ。マジでいい。
横田部長:クーラー&ホットボックスが付いているところもオススメポイントです。
Bose:これ、2列目シートは回転するんでしょ? 実は僕が乗っている車も回転するんだけど、これがアガるんだよね。回転するだけでこんなに楽しいんだって驚いた。5ナンバーの限られたスペースで回るっていうのがすごいよ。
▲Boseさんが太鼓判を押す2列目回転シート。「これ、本当に便利なんだよ。車の中でしゃべるのも向かい合うだけでこんなに楽しいんだって驚いた」
超希少なネオクラ1BOXを発見!
ゆきだるま:Boseさん、今回も楽しい車がたくさんありましたね。カーセンサー本誌で紹介するのはどれにしますか?
Bose:マスターエースサーフも捨てがたいんだけどさ、あっちにある1BOXなんかどうかと思ってるんだよね。あれ、マスターエース以上に見かけないでしょう。
横田部長:あれは5ナンバーサイズで9人乗り、ディーゼルエンジンの日産 キャラバンコーチです。国の定めているNOx排出基準とPM排出基準を満たしていないので、首都圏などでの登録はできないのですが、いい車ですよ。
Bose:カーセンサー本誌とカーセンサーnetを見てくれている人は全国にいるから大丈夫でしょう。じゃあカーセンサー本誌ではキャラバンコーチとともにのんびり楽しむオシャレなキャンプを考察しよう。お楽しみに!!
▲1980年にデビューしたキャラバンコーチ。このボディカラーがいいじゃないですか! コットンテントが似合いそう!
カーセンサー本誌は8月20日から順次発売!(地域によって発売日が異なります)
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photo/篠原晃一
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