世田谷区の高放射線はラジウム226の可能性 原発事故は無関係か

掘削作業の現場に目張りをする作業員

 東京・世田谷区のスーパーの敷地周辺から高い放射線量が検出された問題で、アスファルトの下に埋まっている放射性物質はラジウム226である可能性が高いことが2011年11月1日、世田谷区のホームページで明らかになった。

 10月28日、「(八幡山にあるスーパーの敷地は)周辺に比べ、高い放射線量が検出された」との情報提供が住民から世田谷区にあった。世田谷区は同日、現地で放射線量を計測。その結果、周辺に比べ高い放射線量が検出された。さらに文部科学省が現地で測定したところ、毎時110マイクロシーベルトの放射線量を検出。土地の所有者は、原因究明と原因物除去・除染に向けての工事を専門業者に依頼し、11月1日午前からスーパーの正面玄関前地点での掘削作業が始まった。

 世田谷区は1日、同区ホームページにある「お知らせ」コーナーの「区内1箇所で測定された高放射線量について(11月1日情報更新)」で

「文部科学省によると線源はラジウム226の可能性が高いとのこと」

と発表した。ラジウム226は先日も世田谷区の住宅の床下に置いてあったビンから見つかっており、以前は夜光塗料の材料などに使われていた。世田谷区はまた、

「本件については、福島第一原子力発電所の事故とは無関係であるということです。作業中においても、線量の測定を継続しており、敷地境界は周辺環境レベルと同等の値であり、周辺環境には影響はありません」

と説明している。世田谷区によると、原因物の特定には至っておらず、引き続き明日も作業を行う予定だという。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]掘削作業の様子を視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv69284441?po=news&ref=news#44:30
・区内1箇所で測定された高放射線量について(11月1日) – 世田谷区ホームページ
http://www.city.setagaya.tokyo.jp/020/d00036631.html

(山下真史)

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