最近増加傾向子どもの睡眠障害 症状と対処法について

最近増加傾向子どもの睡眠障害 症状と対処法について

最近増加傾向の子どもの睡眠障害

朝からあくびを連発、何事にも集中できない、お昼休みには仮眠。
何か 飲み会翌日の 疲れたサラリーマンの姿をイメージされる方も多いと思いますが、実は ここ最近 小中高生によく見られる姿なのです。
確かに 私の知合いの教師の方からも こういった話を良く聞きますし、私のところへカウンセリングに来る不登校に悩む子ども達もこういった姿をよく見せます。

こういった子どもたちの多くの原因が 睡眠不足(夜眠れない)や昼夜逆転の生活パターンによるものなのです。
今子ども達の睡眠障害の問題が深刻になってきています。
実際に不登校児童生徒の3分の1が 朝起きられない事(睡眠障害)であるとも言われています。

子どもの睡眠障害の大きな原因は子どもが忙しくなったこと

子どもの睡眠障害の原因は、社会全体が夜更かし型の社会になってきたことやインターネットやゲームなど夜遅くまでできる「1人遊び」が増えたことなど、が挙げられます。
しかし、忘れてはならないこととして子どもが昔よりはるかに忙しくなっていることも大きな原因の1つにあると思います。

一昔前では、学校終わりは 外で遊び、家に帰り宿題をし、ご飯を食べて、お風呂に入り、夜9時頃には強制的に布団の中へ、が当たり前。
塾や習い事も1つ2つ。それもだいたい夕ご飯前には帰宅するような時間帯が主流でしたが、現在は 月曜〜日曜 夜遅くまでみっちり習い事。
1日に2つ掛け持ち、そこから宿題やお風呂 就寝は深夜を過ぎてから、という子どもの話も聞く事があります。

寝る直前まで 活動していると身体は疲れていても 頭の冴えや興奮は消えず 中々寝付けません。
結局、睡眠不足のまま起床時間を迎えることになるのです。
これが続くと睡眠不足が習慣化してしまい、中々そこから抜け出すことは難しくなるのです。

子どもの成長ホルモンは夜10時頃〜2時頃に多く分泌され、この時間帯にぐっすり眠ると、たくさんの成長ホルモンが分泌されて、骨、筋肉の成長、また血管などの細胞も増加、更に脳や心の発達にも良い影響を与えるそうです。
逆に この時間をおろそかにすると 集中力の低下やイライラ、成人病などのリスクが上がってくるそうです。

子どもの睡眠時間は大人が守ることが必要

そういった面でも 子どもの睡眠時間を 大人が守ってあげることも必要だと思いませんか?
低学年までなら親が 「何時に寝たか?」「何時間寝たか?」「途中起きてないか?」など 睡眠時間をチェックし、睡眠時間が不足しているようなら 次の日の行動も調整してあげるなどの 睡眠チェックをお勧めします。
また高学年以上の子どもにも睡眠時間をチェックするのはもちろん、夜9時に寝るには 夕食の時間を何時にしたら良いか?
8時までにはお風呂に入るよう進めるなど家族で時間の使い方を考えるのも必要かもしれません。

もし 既に「子どもの睡眠時間が乱れている」と感じているならば まずは 以下の点を試してみてください。
○朝、子どもが起きなくともカーテンや窓を開け、朝日や風の匂いを子どもに感じさせ続ける
○夜の就寝時間の管理が難しければ、昼寝の時間を管理する
○子どもが安心して眠れるよう、眠る前までゆったり話を聴いてあげる(テレビは付けずに)
こういった事で改善していった例も多くあります。

もちろん 塾や習い事が悪いわけではありません。
子どもの成長のサポートには必要なものですが、優先すべきは何か?という事を我々大人も少し考えなければならない時期にきているかもしれません。

優先すべきは ずばり「子どもの健やかな成長」です。
健やかな身体の上に 学力や運動神経が備わるからこそ 子どもは力を発揮できると思います。
あと聞いた話ですが、学力も運動神経も心の情緒も、たっぷり寝ている子の方が高くなるらしいですよ。
今日は私も ビールをほどほどに 子どもと一緒に9時にベッドに入ってみます!

(つだ つよし。/心理カウンセラー)

関連記事リンク(外部サイト)

混ぜるだけのカンタン熱中症対策ドリンクの作り方
虐待を未然に防ぐファーストサイン
子どもを守れ!地域で取り組む防犯対策

  1. HOME
  2. 政治・経済・社会
  3. 最近増加傾向子どもの睡眠障害 症状と対処法について
JIJICO

JIJICO

最新の気になる時事問題を独自の視点で徹底解説するWEBメディア「JIJICO」。各分野の専門家が、時事問題について解説したり、暮らしに役立つお役立ち情報を発信していきます。

ウェブサイト: https://mbp-japan.com/jijico/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。