選挙直前のマスコミは「変な自制をするから各陣営の政策がわからなくなる」
”改革派”の官僚として知られ2011年9月に経済産業省を退職した古賀茂明氏が、10月25日、BSジャパン『勝間和代#デキビジ』に出演。その収録の模様がニコニコ生放送で中継された。橋下徹大阪府知事が率いる「維新の会」からの大阪府知事選出馬の打診を固辞したと報じられる古賀氏だが、橋下府知事の掲げる「大阪都構想」については「基本的に賛成」と、肯定的な姿勢を示した。また、選挙直前のマスコミ報道について、「どちらかの陣営に有利になってしまうという変な自制」があると、そのあり方に疑問を呈した。
司会の勝間和代氏が今後の活動について尋ねると、古賀氏は「今一番考えていることは、いろいろな政党にいる少数派だけど(公務員制度改革の必要性を)わかっていて、頑張りたいという政治家をサポートすることだ」と述べた。その理由として、
「少数派には党のお金がこないから、政策作りを全部自分でやらなきゃいけなくなる。人は雇えないし、官僚も少数派には付かない。多数派には党から金がまわってくるのでシンクタンクに(政策立案を)発注したりするが、少数派にはそれができない」
という点を挙げ、少数派の政治家を支えると同時に「政策を頑張ろうとしている議員がいることを国民に訴えたい」と語った。その上で、「改革派的な元官僚は沢山おり、それぞれが動いている。そういう人たちとの緩やかな連携で、(公務員の身分保障廃止を提唱する)政治家を支えていきたい」とも述べた。
また、番組の終盤では視聴者からの橋下徹大阪府知事らの掲げる「大阪都構想についてどう思うか」という質問が読みあげられた。報道によれば、古賀氏は橋下府知事が率いる「維新の会」から11月27日に予定されている大阪府知事選への出馬を打診されたが、固辞したとされている。
古賀氏は大阪都構想について、「基本的に賛成」とし、
「世界で普遍的に通用するとは言うつもりはないが、大阪の抱える(府と市との)二重行政の問題などに有効な対策となる」
と語った。
古賀氏は、橋下府知事の進める公務員制度改革についても「私が考えているのとほとんど同じ」と評価し、「若くて優秀な人を抜擢して活躍してもらうための改革案だと理解している。国ではなかなかできないが、大阪でできれば国にも広まっていく」と述べた。さらに、大阪府知事選と大阪市長選に関する報道について、「東京の報道は(橋下府知事と平松邦夫大阪市長が)対立しているところだけを取り上げ、そればっかりを報道する」と指摘し、政策についてあまり目が向けられていないことに苦言を呈し、
「特に選挙の直前のマスコミは自制する。(各陣営の)良いこと・悪いことを言わなくなる。言うとどちらかの陣営に有利になってしまうという変な自制。そうすると、観ている人は(政策が)全然わからなくなってしまう」
とし、「『どっちもどっちだね』にならないよう、報道にはそういう面もあるということを皆さん知ってほしい」と訴えた。
◇関連サイト
・BS JAPAN「勝間和代#デキビジ」 – 公式サイト
http://www.bs-j.co.jp/dekibiz/
・[ニコニコ生放送] 古賀氏が「大阪都構想」を語る部分から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv67677468?po=news&ref=news#1:03:47
(吉川慧)
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