【6/18公開】Jホラー2大巨頭が遂に激突! 究極のバトルに悶絶必須『貞子vs伽椰子』レビュー[ホラー通信]

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「Jホラー」というジャンルが国内を飛び出し、海外で大絶賛されるようになり既に久しい感すらある。海外の名だたるサイコ映画ですら裸足で逃げ出すような、狂気と怨念の入り混じった数々の和ホラーが世を席巻し続ける中、ここにきてそのトレンドの先陣を切った2つの記念碑的作品が遂に奇跡の邂逅を遂げると聞き、筆者は試写会場へと急行した。

しかし!

そこで目にしたのは、あろうことか「Jホラー」既成概念を自らの手で呪殺しに掛かるような、ほぼ禁じ手に近い悪霊の“嗚咽”ではなくむしろ“怒号”が飛び交う圧倒的にアグレッシブな映像だったのだ!ということで、筆者が表現しうる限りの手段を用いて、日本が世界に誇る怨霊2大巨頭の世紀の決戦について記したい。

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あらすじ
偶然手にしたビデオデッキを再生した女子大生・有里(山本美月)。そこには、観るもおぞましい映像があった。観た者は、貞子から電話がかかってきて2日後に必ず死ぬという「呪いの動画」。その時から奇妙な現象が始まるのだった―。
一方、親の転勤で引っ越してきたばかりの女子高生・鈴花(玉城ティナ)は、向いの空き家が気になっていた。入ったら行方不明になるという噂の「呪いの家」。とある事件から家に足を踏み入れてしまったのを機に、彼女の身と家族に不可解な出来事が起き始める―。
「呪いの動画」と「呪いの家」の2つの呪いを解くため立ち上がった、霊媒師・経蔵(安藤政信)。彼が企てる秘策・・・、それは拮抗した力を持つ貞子と伽椰子を激突させ、同時に2つの呪い滅ぼすという驚くべき計画だった・・・

『貞子vs伽椰子』予告編

呪い勝つのは、どっちだ!?

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本作を手掛けたのは、日本版ブレアウィッチプロジェクトの異名を持つ『ノロイ』や、コアなファンに大人気の『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズなどで有名な白石晃士監督。Jホラーの2大巨頭が直接対決をするという、「猪木vsモハメド・アリ」的な得も言えぬ不安感を吹き飛ばしてくれる納得のチョイスだ。

勿論、貞子シリーズや呪怨シリーズを全く見たことが無かったり、見た記憶が薄れつつある人(筆者)でも全く問題なくストーリーを理解出来るよう、序盤では丁寧に貞子・伽椰子両サイドのバックグラウンドが語られる。比較的穏やかな出だしから、段々と不穏な空気が流れ始めるのだが、それら全てのプロセスが貞子・伽椰子両サイドからのダブルパンチで語られる。休む暇もないボリューミーなホラー感を楽しめるぞ!

ジェットコースターに乗り合わせるかのごとく、怒涛の体験

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中盤を過ぎる頃からは加速度的にストーリー展開がギアアップする。別々に進行していた貞子・伽椰子サイドのキャラクター達も合流し、いよいよ最終決戦へともつれ込む流れもスムーズでテンポが良く、観ていて引き込まれる。

日本最凶クラスの実績と悪意を持つ貞子と伽椰子。この2人を引き合わせるは相当無理があるのでは無いかと思いきや、貞子のビデオ呪い伽椰子ハウスで対消滅させるという妙案も、しっかりと説得力のあるストーリーで展開されているので全く気にならない。
そして終盤の最終局面はもう観て下さいとしか言いようの無い、全く新しいJホラーの姿を拝む事が出来る。とにかく怖いけど、死ぬほど面白い。そうとしか言えない魅了があるのだ。

ただただひたすら怯えるしかない出演者に感情移入

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本作品のW主役となる倉橋有里役・山本美月と高木鈴花役・玉城ティナも、呆れるほどに圧倒的理不尽な状況下においても、実に良く健闘しているので応援したくなること必須。従来の犠牲者であれば貞子か伽椰子&俊雄組のどちらかと対峙すれば良かったものの、今回は最悪なことにその双方が迫り来るというシリーズ屈指の阿鼻叫喚の地獄絵図。この状況下に放り込まれた主人公達にはただただ同情を禁じ得なかった。
そりゃ誰だって叫ぶわ! 

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さらに脇を固める役者陣も強烈だ。腕は確かだがいけ好かない凄腕霊媒師・常盤経蔵は安藤政信が熱演。その助手を務める珠緒役は子役の菊地麻衣が演じる。この菊地麻衣の演技がまた素晴らしく、強烈なキャラクターや悪霊達の中においても十二分に存在感を発揮していたので要チェックだ。

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映画『貞子vs伽椰子』は2016年6月18日(土)、全国ロードショー。

『貞子vs伽椰子』公式サイト
[リンク]

©2016「貞子vs伽椰子」製作委員会

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ネット・オタクカルチャー全般に対応。専攻は歴史学。ガジェット通信では生放送業務全般にも従事。1年の1/3は海外。将来の夢は宇宙飛行。

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