起業を目指すなら『ワンピース』を読め!? アメリカ・韓国・日本のキーパーソンが語ったスタートアップのリアル

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2016年6月7日、デジタルハリウッドが運営をする起業家・エンジニア養成のプログラミングスクール『G’s ACADEMY TOKYO』が表参道にオープンさせた新拠点『G’s TOKYO BASE』にて、パネルディスカッション『GEEKたちが変えるセカイの形とは?』が開催され、アメリカよりGNITION DESIGN LABSのCEO・Terry Ngo氏、韓国よりnthingのCEO・Loe Kim氏、日本より『G’s ACADEMY』の卒業生でMEBUKUのCOO・望月大樹氏が登壇しました。

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ラジオスキャナー・テクノロジーでいままでの無線LANより3Xの用量を可能とし、混雑のない帯域を探して繋げることができるデバイス『Portal(ポータル)』を開発しているNgo氏。
「仲間とWiFiは15年何も変わっていないよね、というのが起業のきっかけとなった」と語る一方、これから起業を考えている人に向けては「お金や時間はあとからついてくるから、勇気をもって失敗を恐れないでほしい。失敗を多く経験することで成功がある」とメッセージを送り、「いい投資家に巡りあってネットワークを広げることが非常に大事。まず自分の趣味とビジネスが違うと認識すべき。プログラムだけでなく経理の勉強をしてはどうか。GEEKでいるだけでなくお金を稼ぐことを目標にして欲しい」と“稼ぐ”意識の大切さを説きました。

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土壌の湿度・室温・光量を測ることができ、スマートフォンで水やりが可能になるという『Planty(プランティ)』を開発。日本でも2016年6月6日より『GREEN FUNDING』での募集を開始しているというKim氏は、もともと農業の仕事をウズベキスタンでしており、「エンジニアリングとテクノロジーが交じり合う必要性を感じた」のが起業のきっかけだと話しました。

「起業をはじめるというのは輝かしいものではなく、友達や友人、家族、お金、恋人を失うこともあり得る」とシビアな現実を語り、「スタートアップをはじめる人は『ワンピース』を読んだほうがいい。ルフィーが約束のない冒険を仲間を作りながらしていくストーリーはベンチャーそのものだと思っている」と意外(?)なアドバイスも。また「起業にあたって自分にとっての成功の定義を知っておくことが大事だと思う」と強調しました。

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イスラエルのセキュリティソフトに入り、「僕も負けていられないという気持ちになった」と起業のきっかけを語った望月氏。観光客向けのオーディオツアーガイド用アプリ『Pokke』を開発していることについて、自身がサンフランシスコのアルカトラズ刑務所で音声ガイドを聴いた時の没入感がアイディアになったと話しました。
「失敗すると路頭に迷うリスクがあるけれど、本気でプロダクトと向き合っていれば失敗を認めてくれるような人もいるはず」といいますが、「八ヶ月分くらいの資金に余裕を持っておくことが大事」とリアルな数字を出して貯金の重要性を触れるのを忘れませんでした。

ジーズアカデミーTOKYO
http://gsacademy.tokyo/ [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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