目次の先読みはNG! 何万冊も読破した著者が語る「効率的な読書術」
漫画であれば1冊を簡単に読み終えることができるけれど、書籍となると時間がかかりすぎて挫折しまう――。読書がビジネスや人生に役立つとわかっていても、中々続かないという人も少なくないはずです。 ↑トル
本書『1冊20分読まずに「わかる!」すごい読書術』の著者である渡邊康弘さんもそのひとりだったといいます。10年前には1冊読み終えるのに2カ月かかるレベルが、現在では何万冊もの本の読破に成功。ビジネス洋書でさえ年間500冊以上を読めるほどだとか。
本書の中で渡邊さんは、読書が苦手な人の共通点を2つ挙げています。
「一字一句精確に理解し、覚えていることが読書と思い込んでいること」
「速く文字を追えるが、頭に残った感じがしないので何度も読み返していること」
これらを解消するには、「見る」と「考える」を分けることが大切だと渡邊さんは指摘します。
「読んで、知識にするためには、最初に文字を見ることだけに集中して、同時に深く考え込まないこと。1回目は、見ることに集中して、自分の中に本の情報をインストールするのです。そして、2回目以降に、斜め読みなどをしながら、自分の気になる情報にフォーカスしながら読んでいけばいいのです。読む回数を増やすことで、そのデータが入ります」(本書より)
つまり、先に見ることだけに集中して、1回目はパラパラとページをめくり、2回目以降に自分の気になる情報があるページをピックアップして読み進めるというわけです。また、渡邊さんは、多くの読書法で紹介されている「目次」を先に読む行為を否定しています。
「自分の欲しい情報を早く得たいなのなら、最初に目次は見ないことです。長年にわたって何万冊と読んできた僕の経験でも、自分にとって本当に必要と思ったところは、著者のメッセージや論旨とは必ずしも一致せず、ほんの少しズレたところにありました」(本書より)
渡邊氏によれば、目次の先読みは、著者の論旨や印象が一方的に読み手へ伝わることになるので、先入観を持った読書となり、情報収集には非効率であると指摘します。そこで読書姿勢の転換を推奨しています。
「著者からのメッセージを一方的に受け取る立場から、著者と対話する視点をイメージしましょう。普段、目の前に著者がいることを想定して読まれたことのない方には、少し慣れないかもしれません。『悩んでいること』や『困っていること』『解決できないこと』『言
いようのない不安』『失敗もしくは成功に対する恐れ』といった感情や悩みを解決するために、著者と対話していくために読書をします」(本書より)
本書では、こうした読書姿勢を踏まえながら、その発展版として1冊20分で欲しい情報が得られる「レゾナンスリーディング」も紹介しています。こうした方法を参考に、みなさんも自分の読書の在り方を見直してみてはいかがでしょうか。
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