シルクドソレイユ出演者に入団方法を聞いても、あまり参考にならない理由(シルクドソレイユ日本人アーティスト 粕尾将一)
今回は粕尾将一さんのブログ『なわとび1本で何でもできるのだ』からご寄稿いただきました。
シルクドソレイユ出演者に入団方法を聞いても、あまり参考にならない理由(シルクドソレイユ日本人アーティスト 粕尾将一)
こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
いまでもたまに「シルクに出演されてたんですね!どうやて入団するんですか?」という質問を受けます。
たしかに自分はシルクドソレイユのラヌーバというショーに出演していました。5年間ほどステージに立たせてもらいました。
でも嘘をつくのは良くないので記事にしておきます。シルクドソレイユ出演者の成功談は、ほぼ参考にならないんです。
シルクドソレイユ入団の経緯に再現性は?
自分がシルクドソレイユに入った経緯はザックリこんな感じです。
1. 師匠のNORIさんがシルクドソレイユに入ったので興味を持った
2. シルクドソレイユのWEBサイトに自分の経歴や動画をアップロードした
3. 1年ぐらいしてメール連絡が来るようになった
4. 2009年8月にラヌーバの契約の電話をもらって出演が決定した
これを細かく分析すると、自分がやった行動は「シルクのWEBサイトに経歴と動画をアップする」だけなんですよ。身も蓋もありませんが、これ以外の部分は「運」でしかありません。
偶然にも師匠がシルクドソレイユに出てたから興味を持って、偶然にも縄跳びアーティストの枠があって、運良くラヌーバの候補から選ばれた、という話です。つまり選ばれた経緯の90%は運で決まったことなんです。
つまりこの話には再現性がないんですよ。他の人が真似しても同じ結果が得られる可能性は未知数です。さらにいえば自分ができる唯一確実なアドバイスは「シルクドソレイユ側に情報を渡し続けてね」だけです。
成功談は再現性がない
これ、同じことが他の成功談にも言えると思うんですよ。
本人はこの方法で成功した!!と威張っていても、実情は運の要素が強い。再現性ある成功法則なんて、ほぼ皆無だと思うのです。
スポーツの場合でも技術や上達のコツは教えられます。再現性があるからです。しかし「世界チャンピオンになる方法」や「大会で絶対に勝つ方法」を教えることはできない。できるなら、誰でも世界チャンピオンになってます。
勝負や成功には教えられる=再現性があることと、運に左右される誰にも確実なことが言えない両側面があるのを忘れてはいけません。
この意味で行動を起こせ!や回数をこなせ!!は理に適ってます。また自身の強みを知って勝てる場所で挑戦する*1のも、成功の確率を上げる意味で有効な戦略です。
*1:「あなたの強み、見つけてみませんか?」 『リクナビNEXT』
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しかしいつでも運の要素に左右される現実から逃げることはできません。成功者は自慢気に「◯◯をすれば絶対成功する!」なんて言いますけど、あなたが同じコトをやって成功できる確率は決して高くありません。
実は運に左右されることを知っている
なにかしらの成功や成果を出した人で、全てが計算通りに物事が進んだという話は聞いたことがありません。
誰にでも一定ラインまで達成できる技術は教えられます。ノウハウも共有できます。しかし自身が成功した理由がこれらのノウハウだけではなく、運に大きく左右されたことを皆知ってるんです。
ただ「結局は運任せだよ」といっては身も蓋もありません。だからこそ成功までの道筋や考え方を共有して、確率を少しでも上げるための手助けをしたい。
どんなノウハウや技術を習得しても成果が出せる保障はありません。この大前提をいつも忘れないで下さい。
執筆: この記事は粕尾将一さんのブログ『なわとび1本で何でもできるのだ』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2016年6月6日時点のものです。
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