ストレスチェックの話(続き)(small G)

ストレスチェックの話(続き)(small G)

今回はsmall Gさんのブログ『small G』からご寄稿いただきました。

ストレスチェックの話(続き)(small G)

ところで、このストレスチェックというのは診察・診断する側にとっては実に微妙な話になります。

実際のところ、この診断を受けることによって職場を休んだり離れたりすることが起きた時にその診断書を発行する機会に産業医は精神科の医師と密な連携を取ることが多いのですが、講義を聞きに行った時の質疑応答やその後のグループ検討会における精神科医の内輪の話を聞いている限りではこの診断書の発行で実に困ることが多いようです。

それは詐病との戦いが一つ、もう一つは実際に非常に危ない状態の人が居てその人を休ませるにために診断書を発行したとしても、それが長期化することによって穴が空く職場が、その人を職場の必要な人員として勘定しなくなる(”出来なくなる”といったほうが正しいかも!?)ようになるからです。

最初に書いた部分の”詐病”というのも微妙な表現なのですが、人によってはストレスへの耐性が異常に低くて辛い事に”すぐに”音を上げてしまう人がいるのも確か、ですからホワイト企業と言われるところであろうがなかろうが、どのような企業・団体においても普通の人からみて「?」というような理由で職場放棄をする人がいるものです。

私の周りでは仕事というより、大学院の研究現場でしたが一番研究をしていなかったある歳上の女性がある日突然「もうこんなの耐えられない?。キ~(#・∀・)」と言って、患者さんから採取させて頂いた大量の血液サンプルやその他の実験道具を全てほっぽらかしてある日突然ラボから消えたことがありました。w

私たちの頭の中は????マークが沢山だったのですが、そのまま淡々とそのサンプルを使って研究を続け結果を出しました。もちろんその女性の名前は論文には登場しませんでしたが・・・。
勿論、職場においては同僚や上司、場合によっては部下からでさえストレスの元種となるような発言や行動をされることもあるでしょう。しかし、それが全て完全に自分には非がない事って何%くらいあるんでしょうか。

そしてそういった行為の中には「それを乗り越えてこその成長」という言葉がどこにもありません。実際、昔から人というのはあらゆるサイズ、あらゆるレベルのことに打つかり悩みつつもそれを乗り越えることで一回りも二回りも大きくなてきたのでは無いでしょうか。
そういう行為がなくなってしまったところには「若きウェルテルの悩み」等の小説や他の多くの哲学などは存在そのものが無かったのではないでしょうか。そこには克己という言葉がそこにはどこにもありません。

もう一つここで考えないといけないことは、本当に苦しいことがあった時には”そこから逃げる”という選択肢も常に頭の片隅においておくことが次善の選択肢ではないでしょうか。いわゆるトンヅラですが、ひき逃げしたわけでもあるまいし、逃げて一番困るのは自分であったとしても所詮”そんな状況になったあなた”はその職場に合っていなかった可能性だって十二分にあるわけで、そこから別の道を探してやり直せばいいだけです。ただし、逃げ続けてうまくいけばの話ですが・・・。

一度逃げた人は次も逃げ、三度逃げ、、、職歴の欄に書けないほどの沢山の長続きしない転職を続けている人達の中にはそういって一生を終える人もいれば最後には天職を見つける人もおりますので、何もひどい状況で石に齧りついてまで我慢しなくても良い人はいるわけで。(個人的には得てに帆上げて頑張れる人はどんな職場でも最後には花開くものと思ってはいますけどね。)

ありゃ、長くなってしまいました。
空いた職場の穴の話は明日しますか。(誰も読んでないけど、自分の考えのまとめにはなりますな。w)

関連記事
「ストレスチェックの義務化(small G)」 2016年6月5日 『ガジェット通信』
https://getnews.jp/archives/1467949

執筆: この記事はsmall Gさんのブログ『small G』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2016年6月3日時点のものです。

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