【現地ルポ】達人に聞く!イタリアB級グルメ究極においしいパニーノの注文法
「パニーノ」とはイタリアのサンドイッチ。ランチタイムやおやつに、手軽に食べられ、具の組み合せ次第でバリエーションも豊富なパニーノは、イタリアで最もポピュラーな食べ物のひとつです。
子どもから大人までみんな大好きパニーノは、イタリアの町でたくさん売られています。すでに出来た物を売っているところもありますが、実は、好みの具を入れてその場で作ってくれるパニーノ屋が多くあります。
せっかく本場に来たならなら、ぜひ好みの物を作ってもらって食べたいところ。では、どんな風にオーダーして作ってもらったらいいの?
おいしいパニーノの注文の仕方、そしてパニーノのプロが伝授するおすすめのパニーノをご紹介します。
パニーノの注文の仕方
1. まずパンを選びます
たいていのお店には、いくつかの種類のパンが置いてありますので、まずは好みのパンを選びましょう。
【主なパンの種類】
・ スキャッチャータ(上記写真上)
・ パーネ・トスカーノ(上記写真下)
・ フォカッチャ
・ チャバッタ
・ ロゼッタ
・ パーネ・アッラクア
など。置いてあるパンはお店によって違います。
2. 具を選ぶ
チーズやハムから、好みの具を選びます。トマトやルッコラなどの野菜類、また、トリュフやポルチーニなどのクリームもありますので、組み合せは無限大です。
【主なチーズの種類】
・ モッツァレラ
・ リコッタ:フレッシュチーズのひとつで、牛の他、羊やヤギの乳でも作られます
・ フォンティーナ:セミハードタイプのチーズ
・ ポロヴォローネ:セミハードタイプのチーズ
・ グラーナ・パダーノ:パルミジャーノチーズと同じ熟成タイプのチーズ
・ ペコリーノ:羊乳のチーズ
・ ストラッキーノ:クリーミーなスプレッドチーズ。パニーノの具としてよく使われます
・ ゴルゴンゾーラ:青カビチーズ
など、ヨーロッパでも有数のチーズ大国であるイタリアですから、その種類も豊富です。
【主なハムの種類】
・ プロシュート・クルード:生ハム
・ プロシュート・コット:ハム
・ サラーメ:サラミ
・ フィノッキオーナ:フェンネルシード入りのサラミ(主にトスカーナ地方)
・ サルシッチャ:イタリアの生ソーセージ
・ ポルケッタ:豚肉の香草焼き
・ ドゥイア:南イタリアの辛いソーセージ
など、など。
【その他の具材】
−野菜類
・ トマト、ルッコラ、バジル、レタスなどのフレッシュ野菜
・ ドライトマト、アーティチョーク、オリーブなどのオイル漬け
・ なす、ズッキーニ、パプリカなどのグリル野菜
−ペースト、クリーム、ソース
・ ジェノベーゼペースト
・ トリュフクリーム
・ ポルチーニソース
・ オリーブペースト
その他の具として、アッチューゲ(アンチョビ)などもよく使わせます。
用意してある具はお店によって違いますが、はてさて、こんなに種類があっては、どれを選んでいいか困ってしまいますよね。そこで、パニーノの達人に、おすすめのパニーノを教えてもらいました。
パニーノの達人に聞く、おすすめパニーノ
おすすめのパニーノを教えてくれたのは、好みの具材でパニーノを作ってくれるこちらのお店「Da Fiaschino」のステファノさん。
こちらのお店では、テイクアウトもできますが、席についてワインとともにゆっくり店内でいただくこともできます。
【おすすめ、その1】
生ハム+ペコリーノチーズ+なすのグリル+ポルチーニのソース
生ハム+チーズは、作り置きのパニーノ屋でも必ずある定番の具。そこに、ポルチーニソースを足して、イタリアらしい食材を思いっきり味わえるパニーノに。さらに、なすのグリルとサラダ菜の野菜を足すことで、主張の強い食材同士をうまくまとめます。
【おすすめ、その2】
フィノッキオーナ+クルミ入りペコリーノチーズ+アーティチョークのオイル漬け+ルッコラ
フィノッキオーナはフェンネルが入ったトスカーナ地方のサラミ。爽やかなフェンネルの香りがおいしいサラミです。そこへ、香りの良いルッコラを合わせ、またタケノコのような食感と風味を持つアーティチョークを加えることで、味にアクセントをつけてくれます。定番はもう押さえた上級者におすすめのパニーノです。
どちらとも、イタリアのおいしさをしっかりおさえつつ、他にないおいしさに仕上がりました。これぞ、オーダーメイド・パニーノの醍醐味です。
ここまで、うまく組み合わせるのはやっぱり難しいという方は、お店のおすすめメニューから選ぶのもいいですし、または、具をひとつ選んで、あとはお店の人におまかせ、というのもアリですね。
たかがサンドイッチ、でも、イタリアのおいしい食材をひとまとめに挟み込むことができるパニーノは、究極のB級グルメ。ぜひそのおいしさ探求にチャレンジしてみてください。
[Da Fiaschino]
[Photos by Ryoko Fujihara & Shutterstock.com]
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