なくならないストーカー犯罪! 危険を感じたら必ず弁護士に相談しましょう

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またしてもストーカーによる痛ましい事件が起きてしまいました。

21日17時5分頃、東京都小金井市のイベント会場となる雑居ビルの入り口で、冨田真由さん(20歳)が刃物で刺され意識不明の重体となりました。警察はファンとみられる容疑者(27歳)を現行犯逮捕しています。

何故、このような事件が起きてしまったのでしょうか?

すでにネットでは容疑者の『Twitter』アカウントやブログと思われるものが晒されており、狂気染みた投稿の数々に戦慄しています。

報道における“アイドル”と言う表現の曖昧さ

今回の報道ではアイドル、“元アイドル”など様々な形で表現されています。

これは冨田真由さんの経歴が、以前芸能事務所に入りアイドルグループとして活躍していたのですが、今はフリーでライブを中心に音楽活動をしているためかと思われます。

つまり厳密にはミュージシャンという肩書きになりますが、今のアイドルの活動は多岐に渡るので、無難に“元アイドル”という表記になっているようです。

事務所に所属していればアイドル、無所属であれば地下アイドルもしくはフリーといった感じでしょうか? なので、今回の事件で

「事務所や主催者側の警備体制がなっていない」

とするのは少し違っています。事務所に所属していないのですから、事務所側は責任を負えません。

また会場の外で起こった事件なので、主催者側を責めるのも間違いです。仮に警備体制や会場、ライブの時間帯に不安や不満があるのであれば、出演者側で拒否する事が出来ます。

無論、その様な事で出演を拒否していたら仕事がなくなるのは事実ですが、リスクを承知の上で受けたオファーであると言う事は、無所属のフリーであっても自覚していたと思います。

警察の対応は正しかったのか?

さらに今回は被害者側から、すでに何度も警察に相談があったとの事で、またしても“警察の不手際”とする声が上がっていますが、これも筆者は違うと思います。

市民を守るのが警察の仕事と言いますが、仕事ですので優先順位があります。人命に関わる”かも知れない”では、なかなか動けないのも事実です。

結果、犯行が起きてから犯人の逮捕に全力を尽くすと言う“後手”に回ってしまう事が少なくないのですが、残念ながらどこの国でも同じことです。

「容疑者に対して警察として牽制する事は出来なかったのか?」

とする意見も多いのですが、犯罪を犯すまでは一般市民なので法治国家である以上、逮捕には至りません。

また、容疑者の段階で迂闊にプレッシャーをかけると、それが引き金となって逆上した容疑者が犯行に及ぶ可能性もあるので、警察としては慎重に動いたと言う事でしょうか?

もっとも、相談や通報を無視し続けて犯罪が起きる確率と、容疑者を牽制をした事で犯罪が起きる確率を比べた場合、どちらが正解かはちょっと考えれば分かる事ですが、そこは事なかれ主義の公務員さんですから仕方ありません。

ストーカー被害は日常茶飯事ですので、仮に事件に発展しても“仕方なかった”とされますが、犯人を牽制して刺激した事で直後に犯罪が起きれば、警察の対応が不味かったとして誰かが責任を取る事になってしまいます。

この様な体質も困るのですが、警察も組織として予算が決められていて人員の配置に余裕が無い以上、仕方がない事だと諦めるしかありません。

容疑者の異常性

すでにネット上では犯人と思われる人物の『Twitter』やブログが晒されています。

筆者も見てみましたが、その内容は常軌を逸していてストーカーの典型的なパターンだと思いました。

どのブログやアカウントも長く続いておらず、恐らく異常な発言を繰り返してはブロックされ、再びアカウントなどを作り直していたのでないでしょうか?

「今の自分の状況が悪いのは、周りの奴らの責任だ!」

このような思考を持つ人は何か上手く行かない出来事があると、それを「自分も失敗したかな?悪かったかな?」とは考えません。

「運が悪い、家庭が悪い、環境が悪い、政府が悪い、世界が悪い」

と責任転嫁を繰り返しストレスを貯めます。自らの行動を反省したり直したりはしないので、永遠に人間として成長する事も出来ません。

本人が成長出来なくても周りの人間は成長するので、そうなると子供のまま成長出来ない当人の周りからは必然的に人が遠ざかります。

周りの人達が遠ざかった原因が自分にもあると考える事が出来ないので、ますます社会から疎遠になります。

そして最終的には「生きるのが面倒になった」とお決まりの台詞を残して犯行に及ぶパターンになります。普通の人間であれば

「自分が犯罪者になれば親兄弟や周囲に迷惑が掛かる」

と思いとどまるのですが、彼らは“周囲の人間が悪い”と考えているので、逆に周囲を困らせる事で達成感すら覚えるのです。

この様な傾向の人が自分の周囲に居たら、少し距離を置いた方が良いでしょう。

いつも運や他人の責任にして文句ばかり言っていて、自分からは謝罪しない人には要注意です。

もっとも、容疑者のような人種はネットで探せば、いくらでも見付ける事が出来ます。これを社会の闇の一言で済ますのもどうかと思いますが、日本は法治国家である以上、これら不穏な人達も行動に出るまでは“法律で守られている”ので警察も手が出せません。

対応策はあるのか?

それでは、このような異常な行動を取る人間に狙われた場合、どうすれば良いのでしょうか? まず今回は

「警察にも行ったけれども対応してくれなかった」

として警察は何もしてくれないという風潮が定着するのは良くないですね。

確かにストーカー被害に遭っているといって、『Twitter』やブログを警察に見せても取り合ってくれない可能性は否定出来ません。

そんな時は弁護士に相談して下さい。

弁護士に相談すれば、大抵の場合は一緒に警察署に同行してくれます。警察も弁護士を連れて来られた場合、適当な対応は出来ないと心得ているので最善の策を講じて来ます。

いちいち弁護士同伴で警察に行かなきゃ駄目な時点でおかしいのですが、本当に身の危険を感じたのなら迷わず弁護士に相談すべきでしょう。

無論、最初に友達に相談してみるのも良いのですが、一般人では法的な知識にも欠けるし、一緒に警察署に行っても対応は変わらないので効果的とは言えません。

必ず弁護士に相談して証拠を押さえ、一緒に警察に行くのが最善の策なのです。

事務所やプロダクションを非難する声

今回は“ファンがアイドルを刺した”とする報道が多く、この件に関しても賛否が分かれるところです。

「熱烈なファン=犯罪者予備軍」

みたいな間違った図式を刷り込もうとするのは、一方的過ぎる表現と言わざるを得ません。しかし、今回の事件に関する『Twitter』のコメントの中には

「最近のアイドル商法が悪い」

とする声がある事に筆者は不安を覚えます。彼らには“ファンを辞める”と言う選択肢がなく、このような事件が起きるのは事務所やプロダクションの営利主義が悪いと考えてしまう思考は、ちょっと危ない兆候ではないでしょうか?

無論、握手会の為に同じ円盤を何枚も買っている人達、全てがおかしいってわけではありません。

さしてアイドルに興味がない筆者は、その様な人達の思考が理解出来ると言えば嘘になりますが、そこまでしてでも好きなアイドルに会いたいって気持ちは分かる気がします。

ただ、それを事務所やプロダクションに「買わされている」と憤慨しているのは、危険な兆候だと言えるのではないでしょうか?

自分の意思で買っているのに、買わされていると勝手に憤慨して責めるのは、今回の容疑者に近い思考の持ち主かも知れません。

もっとも、人は多かれ少なかれその様な“我が儘”を誰もが持っているので、そういう発言をする人が全員危険だというわけではありません。例えば

「またタバコだけ増税だよ!」

と言いながらタバコを吸い続けてる人は、ジャンルは違えどやっている事は同じです。強制されているわけじゃないんだから、吸うのを辞めれば良いだけの話ですよね。

それでも多くの人達は周囲に不満を感じながらも、自己を発展させる事でバランスを取って生きているわけでして、犯罪を犯した事に弁明の余地はありません。

ストーカー被害は、まず弁護士に相談しましょう

今回の事件で「ストーカー犯罪に警察は無力」と短絡的に考えず、ストーカーの恐怖を感じたら、まず弁護士に相談して下さい。

勿論、弁護士さんに相談する以上、お金は必要ですが証拠を揃えて一緒に被害届けを出しに行くのが最善の策です。

是非、みなさんもストーカー被害で困っている友人がいたら、弁護士に相談するように勧めてみて下さい。弁護士であれば、きっと最善の策を提示してくれると思いますよ。

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