海外旅行での通信回線はどうする?海外用モバイルルーターを使用してみた!
いまや海外旅行にも欠かせないスマートフォン。
しかし、どの通信回線を選択するのかで迷うところ。
最も簡単なのは、契約しているキャリアのローミングサービスを使うこと。サービスを提供している国に到着するとショートメッセージが流れてきて、親切にも設定方法をテキストで教えてくれる。
しかしながら、定額とはいえ1日当たり3000円近くの通信料金がかかるので3日間の短期旅行でも相当な出費となる。
そこで、海外用モバイルルーターを借りてこちらにデータ通信を任せるという方法が安くて簡単なのでお勧めだ。
記者はフィリピンに取材に出かけた際に、Wi-Hoというサービスを利用してみたので使用感をレビューする。
1か国ならば1か国用を、欧州のように複数の国を旅行する場合や、どこかの都市を経由してストップオーバー(途中降機)する際には複数か国用のデバイスを借りる。
記者はフィリピン1か国だったのでフィリピン用を借りることにした。定価では1日当たり680円で非課税。
ホームページで申し込んでクレジットカードで決済すると、出発前日の午前中に宅配便で届けられる。宅配料金は無料だ。
主要空港のカウンターで借りる手配をすることもできる。
返却も同様で、空港カウンターで返却することもできるし、宅配便で返却することもできる。
日本で電源を入れても使用できないばかりか、バッテリーを無駄に消費することになるので空港に到着してから電源を入れる。
スマホのデータ通信は忘れずにオフにしておかないと勝手にキャリアのローミングサービスに接続して高額な料金がかかるので注意だ。
電波を受信すれば準備完了。Wi-Fiの設定でSSIDとパスワードを入力すれば使用可能になる。
ちなみに、スマホやノートPC等の複数デバイスを一度に接続することも可能なのでメールチェックだけではなく、PCでブログを更新したり、一眼レフで撮影したきれいな画像をインスタグラムにアップロードすることも可能。
マニラ近郊での使用には全く問題ない。
画像はアマチュア無線のAPRSビーコンをスマートフォンで出し続けた結果だが、赤い点がビーコンを発信できた地点。
常時出していたわけではないが、おおむね不便はなかった。
高速道路を使って、マニラから2時間ほどのタガイタイという避暑地に向かった。
二重カルデラの美しい場所で、観光地としておススメの場所だ。
こちらは、往路はビーコンを出し忘れたが現地では主要な場所のみビーコンを発信することができた。
高速道路ではない一般道では発信できなかった。
マニラに近づいて高速道路に入ると問題なく発信することができた。
ホテルや商業施設では無料のフリーWi-Fiが利用できるが、移動中や屋外ではやはりモバイルルーターがないと地図ソフトを利用して出歩くこともできない。
肝心の通信速度は下り2Mbpsから20Mbps程度と、ベストエフォートなので様々だが、通常の使用方法においてはストレスはなかった。
記者のような写真やテキストを送信する方が多い使い方をする場合でも上り1Mbpsかた10Mbps程度で問題はなかった。
帰国後はまた忘れずにデータ通信機能をONにしておく。
帰国後にWi-HOブランドを展開する株式会社テレコムスクエアの岸美沙子さんに話を聞いた。
--このサービスはいつごろから始めているのですか?
「2010年からです。それ以前は海外用携帯電話の貸し出しを主に提供していまして、こちらは今年で24年になります」
--なぜこんなに安いのですか?
「宅配を利用したり限られた空港のカウンター設置など最小限の人員で手配をしたりするなど、コストを下げているということもありますが、海外のキャリアと当社が独自に交渉して契約をしているのでその分お安く提供することができます。また、ホームページをチェックしていただくと、いつも何かしらのプロモーションをしています。今現在ですと20-30%OFFに加えてオプショナルツアー3万円分が抽選で当たり、リピーター様には通信料金が無料になる抽選も行っていますのでうまく活用してだきますとさらにお安くお使いいただけます」
--最近のスマホもそうですが、バッテリーの持ちが悪いような気がしました
「申し訳ございません。実は電波の弱い場所ではルーターが電波を探すのにバッテリーを多く消費してしまいます。明らかにサービス圏外の場合はこまめに電源を切っていただくか、モバイルバッテリーをお持ちいただくかして対応していただければと存じます」
--今後の取り組みについてお聞かせください
「現在は宅配便でお届けしていますがどうしてもお受け取りにサインが必要ですのでご不在時に困るというお声があります。将来的にはポスト投かんで対応できないかについて検討中です。また直接海外旅行とは関係がないのですが、今回の熊本地震で被災された方を支援される個人や団体の皆様を支援することを決定しました」
--詳細を教えていただけますか?
「震災当初は交通機関がなく専門家でないと入れませんでしたが、ようやくボランティアの方も入れるようになりこの大型連休中には多くの方が支援に向かわれると思います。そこですぐに当社でできることとして、福岡・関西・羽田・成田の当社カウンターで、熊本市周辺、阿蘇地方、大分県由布市近隣において被災者を支援される方と団体の皆様に、国内用Wi-Fiルーター、国内用携帯電話・スマートフォン、モバイルバッテリーやUSBカーチャージャーを台数に限りはありますが、無償でレンタルをさせていただくことにいたしました」
今回のレビューはフィリピン1か国だけだったが、満足ができるクオリティーで通信ができたので海外旅行の際には検討してみてはいかがだろうか。
※写真はすべて記者撮影
―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 古川 智規) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。