国内盤のリリースも決定!生音重視の“プリンス流ファンクネス”を存分に堪能できる『ヒット・アンド・ラン フェーズ・ツー』(Album Review)
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昨年2015年9月に、自身が立ち上げたレーベル<NPGレコード>から『ヒット・アンド・ラン・フェーズ・ワン』をリリースしたプリンス。その3か月後、12月には続編である『ヒット・アンド・ラン フェーズ・ツー』がTIDALで配信され、iTunesでのデジタル・リリースも開始したが、ようやくパッケージ(CD)としてのリリースも決定し、海外では4月29日、国内版は5月27日に発売される。
以前は配信を拒否し、パッケージのみの発売に特化していた殿下だが、TIDALのオーナーであるジェイ・Zとコンタクトをとったり、ツイッターで積極的に楽曲を紹介したりと、時代の流れを読み取りながら、今風のプロモーション活動を行うその姿勢には感服する。音楽性のみならず、どれだけインパクトを与えてファンを驚かせるかも、昨今のミュージックシーンでは必要になってきているからだ。
しかし、音の方は「無理してエレクトロ路線の傾倒した」と酷評を浴びた前作とは一転、誰もが納得の、生音重視の「プリンス流ファンクネス」が存分に堪能できる内容に仕上がっている。「またこのジャケットか?」と思いきや、アルバム・タイトルも、アートもまったく同じである『ヒット・アンド・ラン・フェーズ・ワン』の音楽性とはまったく違うものなので、ご安心いただきたい。80年代や90年代の、良質なR&B/ファンクが蘇っている。
昨年5月に起きた「フレディ・グレイ事件」に抗議した内容として配信された、オープニングを飾る「ボルチモア」は、さらにファンクっぽい要素を増したアレンジになっていて、「ロックン・ロール・ラブ・アフェア」や「グルーヴィー・ポテンシャル」など、既に発表されていたナンバーも焼き直してある。既存の寄せ集め感があるも、こうしてアルバムとして並び変えると、統一感が生まれ、ひとつの作品として仕上がってしまうのだから不思議だ。ファンク・チューンでは「ビッグ・シティ」が、メロウでは「レベレーション」が秀逸。
Text: 本家 一成
◎リリース情報
『ヒット・アンド・ラン フェーズ・ツー』
プリンス
2016/05/27 RELEASE
2,700円(plus tax)
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