登場しなかった『iPhone5』 韓国では事前契約や共同購入が行われ問題に

米アップルは4日(米国時間)、新製品『iPhone4S』の発表を行った。期待されていた『iPhone5』の姿はなく、がっかりしたユーザーも多いかもしれないが、もっとがっかりしているのは韓国の事前予約をしてしまった人たちかもしれない。

「事前予約?」と不思議に思うかもしれないが、韓国ではこのような「発売されるだろう(かもしれない)」商品の事前契約が行われていたりする。もちろん正規のルートではなく、街中の携帯電話を販売する代理店などが、店内やインターネット上に勝手に広告を出し、勝手に受け付けを行っているのだ。

だが、今回アップルは『iPhone4S』しか発表しなかった。『iPhone5』が登場しなかった今、韓国で行われていた事前契約は一体どうなるのだろうか?

韓国メディアの報道によると、契約者たちは『iPhone5』の事前契約ということで契約したため、今回『iPhone4S』が発表されたからといって、『iPhone4S』を優先的に購入できるわけではないという。むしろ、契約時に記入した自身の住民番号や電話番号などの個人情報を、無駄に流出させてしまったことになるそうだ。また、もし何らかの被害が発生したとしても、正規ルートで手続きを行ったわけではないため、何も保証されないという。

韓国の公正取引委員会は、類似事件が以前から確認されていたため、9月末ごろから『iPhone5』の事前契約に注意するよう消費者に呼びかけていた。それでも代理店の勧誘に乗り、発売されるかも分からない商品を事前契約をしてしまった人たちは、自業自得と批判されても仕方がないようだ。

韓国のネット上には『iPhone5』の事前契約や共同購入を勧誘する広告が、今もむなしく残っている。また、インターネット上には「わたしiPhone5予約中なんだけど……」「予約はニセモノだったのか」と事前予約をしてしまい、落ち込む人がちらほらみられた。

同委員会によると、過去には代理店が契約金を要求し金銭トラブルが発生するケースが確認されているという。いくら『iPhone5』を人より早く手に入れたかったのだとしても、姿も見えない商品の事前契約はあまりにも気が早く、そしてリスクの高い行為だったと言わざるを得ない。

『iPhone4S』の1・2次発売国に韓国が含まれず 韓国消費者「バカにしている!」と激怒

※画像:iPhonemarket’s Photos/yfrog及びoneadaymallより引用

※この記事は、ガジェ通ゴールドラッシュの「朴美奈」が執筆しました。[リンク]

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