細野大臣、1~5ミリシーベルトの除染支援対象「福島に限定しない」

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細野豪志原発相兼環境相

 「福島の皆さんを見捨てるようであれば、日本はもう先進国と言えない」─―。2011年10月2日、訪問先の福島で記者団にそう語った細野豪志原発相兼環境相。佐藤雄平福島県知事との話し合いでは、年間追加被曝(ひばく)線量5ミリシーベルト以上の地域に加え、1ミリシーベルト以上5ミリシーベルト未満の地域も国の責任で除染する方針を表明、財政支援を行うことを伝えた。

 この除染の範囲は福島県内に限ったことなのか。それとも1ミリシーベルト以上であれば県外でも除染の対象地域となるのか─―。3日に行われた政府・東京電力統合対策室の合同記者会見でこの点について問われると大臣は、「福島に特に限定しているということではない」と述べ、福島県以外の地域の除染も視野に入れていることを初めて明らかにした。

 また、政府は今年度の第2次補正予算の予備費から支出される2200億円と第3次補正予算案、来年度予算案などで計1兆1400億円を見積もっているとされるが、1ミリシーベルト以上の地域も除染対象となれば広範囲におよび、それに準じて費用が大幅に膨らむ可能性が出てくる。この点について大臣は、「完全に見極めるのは難しい面がある」と認めた上で、「状況に応じて対応できるような予算を組んだつもりだ。この予算の中でしっかりやれる」と語り、見通しに自信を見せた。

■細野原発相兼環境相とニコニコ動画記者(七尾功)の一問一答

七尾記者: 年間追加被曝線量5ミリシーベルトに加え、1ミリ以上5ミリシーベルト未満の地域も国の責任で除染する方針を示した件ですが、この条件に該当していれば、例えば群馬や栃木までも対象とするお考えなのでしょうか。

細野原発相兼環境相: 福島に特に限定しているということではありません。

七尾記者: そうなりますと2次補正の予備費2200億円と、3次補正予算案と来年度予算案などで計1兆1400億円を見積もっていらっしゃると思いますが、除染範囲が広がることでこの予算内で対応できるのかという問題もありますが、この点についていかがでしょうか。

細野原発相兼環境相: 除染をどれくらいのペースで現実的にやり得るのかというのは、ちょうど始めているところですので完全に見極めるのは難しい面があるんですね。ただいろんな、それこそ状況に応じて対応できるような予算を組んだつもりですので、当面は私はこの予算の中でしっかりやれるというふうに考えています。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 七尾記者の質問部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv65699663?po=news&ref=news#1:28:16

(七尾功)

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