【山形おいしい旅】江戸時代から続く「六田麸街道」で伝統の“麸”料理を堪能する

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なま麸のしゃぶしゃぶ、やき麩と野菜の煮物、なま麸の合え物・・・・・ただの「麸」と侮るなかれ。山形が誇る名産品の1つ、「麸」の料理が堪能できる場所が、“おいしい山形空港”がある東根市の六田地区にあります。
豊かな自然に囲まれた羽州街道にある六田地区には、今も麩屋が軒を連ねる「六田麸街道」があります。かつては秋田佐竹藩が参勤交代する時の宿場町として500年にわたって栄え、紅花や葉たばこなどを陸路で運ぶ交通の要所でもありました。また、豊富な湧き水、小麦もよく収穫できる自然条件を生かし、麸づくりが今も盛んに行われています。特に、全国で類を見ない、タンパク質が豊かな麩として知られています。
江戸時代の文久年間(1860年)に創業した「文四郎麸」は、長い木の棒に巻きつけて焼き上げる独自の製法で車麩を作ったのがはじまり。車麩は石川や新潟でも見られますが、六田の麸が大きく違うのは、麸の原料となるグルテンと小麦粉の配合です。通常の麸はグルテン10に対し、小麦を10~15混ぜるのに対し、六田では0.5程度。煮崩れしにくい、ふっくらしてツルッとした舌触り、しこっとした歯ざわりが特長です。
焼き麩が土産物として知られる文四郎麩に、麸を使った懐石料理の数々が味わえるふ料理処「清居(せいご)」があります。メニューは、「六田ふ懐石ごっつお」(税込3,240円、要予約)のみ。季節ごとの食材と麸をふんだんにつかった5種類の前菜が並ぶ見た目も美しい「芭蕉盛り合わせ」をはじめ、吸物、造り、煮物、デザートにいたるまで、とにかく麸料理づくし。1つ1つの料理が味わい深く、麸のもちもち食感はたまりません。しかし麸がメインなので、見た目の量の割には胃にもたれずヘルシーさが、グルメ通な女性向けでしょう。大きなガラス窓越しに庭園を眺める景色も風情があります。
お腹いっぱいになったら、隣接する麸の工房もぜひ見学を。職人技の麸作りが間近で見られます。できたての焼き麩を味見させてもらうと、まるでフランスパンのような食感とモチモチさ、そのままでも十分美味しかったです。焼き麩や生麩のほか、「ふかりんとう」「ふどーなつ」といったスイーツ感覚で食べられる商品も人気です。
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文四郎麸http://www.bunshiro-fu.com/ 山形空港http://www.yamagata-airport.co.jp/
(Written by A. Shikama)

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