手取り20万円を求めて 運営補助金を保育士一人当たり月5万円増額を求める署名が2万人突破

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『はてな匿名ダイアリー』に投稿された『保育園落ちた日本死ね!』に端を発して議論になっている待機児童問題。しかし、保育士や幼稚園職員の側からは待遇の悪くて長く勤めることができないという状態が明らかになっており、以前にも年収200万円以下で働いている人が半数近いという調査結果を紹介しました。

参考:月収が5~10万足りない! 半数近くが年収200万以下の保育士・幼稚園職員アンケート結果
https://getnews.jp/archives/1298190 [リンク]

そんな中、オンライン署名サイト『Change.org』で、安倍晋三首相と塩崎恭久厚生労働大臣宛に「保育士給与のために、一人当たり月5万円増額してください!」と題した保育士の待遇改善を求める署名が実施されており、2016年3月19日19時の段階で2万人以上の賛同者を集めています。

署名提案者で、民間認可保育園で園長をしていたという大川えみる氏によると、保育園の運営費はほぼ100%が税金による運営費補助金で成り立っており、人件費が支出全体の7割以上といい、短大卒の正規保育士の初任給は15~16万円程度で、10年での昇給額は1万円にすぎないと指摘。主任保育士になってようやく20万円を超える程度という状態を「この水準、異常だと思われませんか?」と訴えます。

「人件費を圧縮しないと運営が成り立たない」という保育園の現状のため、保育士は入社5年で半数が辞めていくといい、男性保育士が結婚を機に家族を養えないために「寿退職」をするといい、「平均22.5万円、せめて手取り20万円くらいは必要です」と、保育士一人あたりの月5万円の増額を安倍首相および塩崎厚労相に求めています。

コメント欄には、同じく認可保育園を運営する人から「保育はボランティアではありません」と記し、「各大臣に保育の現場で2週間働いて頂きたいですね!」という書き込みも。この署名がどこまで数を伸ばすのか、待機児童問題同様に保育士の待遇改善にも議論が進むのか、注目されるところです。

※画像は『Change.org』より
https://www.change.org/p/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E7%B5%A6%E4%B8%8E%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB-%E4%B8%80%E4%BA%BA%E5%BD%93%E3%81%9F%E3%82%8A%E6%9C%885%E4%B8%87%E5%86%86%E5%A2%97%E9%A1%8D%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84 [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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