あのラグジュアリーブランドは、なぜランウェイをSNSで中継するのか?
誰もが一度はあこがれたことのある、ラグジュアリーブランドのランウェイ。一昔前までは、一般人が現地で見ることはおろか、リアルタイムで見る機会もほとんど用意されていませんでしたが、最近では公式サイトに加え、なんとSNSでその様子を中継するブランドも登場してきました。
こうした新たなラグジュアリーブランドの動きを一冊にまとめた本『売らずに売る技術 高級ブランドに学ぶ安売りせずに売る秘密』(集英社)によると、ラグジュアリーブランドがここまでオープンなコミュニケーションを取り始めたのは、ここ5年ほどのこと。同書の著者である小山田裕哉さんは、
「スマートフォンとソーシャルメディアを手にし、いつでも、どこでもネット上のコミュニティにアクセスできるようになった人々は、ますます自分たちのコミュニティにだけ集って情報を交換し合い、その外側にはなかなか目を向けてくれません。だからまず、企業はそのコミュニティに入り込むかたちでコミュニケーションをしていくことが欠かせません」(同書より抜粋)
つまり、SNSで誰もがつながることができるようになった今、ラグジュアリーブランド自身もオープンな姿勢で消費者と積極的にコミュニケーションをとらなければならなくなっている。これまで限られた人しか知ることができなかったブランドの世界観を共有することこそ、この時代にラグジュアリーブランドが取るべくして取った、新しい戦略だったと分析しているのです。
そして、意外にもこうした動きは多くのラグジュアリーブランドが取り入れ始めているのだとか。同書には、バーバリーやメルセデス、ルイ・ヴィトンなど「ラグジュアリーブランド」と聞いて誰もが頭に浮かべるブランドの最新のユニークな挑戦を紹介しています。
2月25日には東京・南青山で、同書の発売記念トークショーの開催も決定。著者の小山田さんをはじめ、ライゾマティクス齋藤精一さんやファーフェッチジャパン石渡万希子さん、レクサス高田敦史さん、そしてニューズピックス佐々木紀彦さんらが登壇し、「新しい消費者と、売り手はどう向き合うべきか。 売り手と買い手の新しいコミュニケーションのあり方」をテーマにトークを繰り広げます。
あなたの憧れのブランドが、今何を考え、消費者とどんなコミュニケーションを取ろうとしているのかを知る、絶好の機会となりそうです。
■『売らずに売る技術』発売記念トークショー「新しい消費者と、売り手はどう向き合うべきか。売り手と買い手の新しいコミュニケーションのあり方」|集英社ビジネス書
http://business.shueisha.co.jp/contents/1601_sell/event.html
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