自分では気づいてない?!相手が気になっている、会話中の「クセ」

打ち合わせや商談中など、話している相手の「クセ」が気になって、話に集中しきれなかった…なんて経験はありませんか。例えば、ちょっとしたしぐさ、表情の作り方、頻繁に繰り返すフレーズ(口グセ)など。

しかし、あなた自身も、相手からそんなふうに思われているかもしれません。

「無くて七癖」なんてことわざがあります。つまり、クセがないように見える人でも、何かしらはクセを持っているものだ、ということ。自分では無意識のうちに出ているクセが、もし相手を不快にさせているとしたら…。人間関係作りの支障とならないためにも、自覚して直すよう心がけたいものです。

では、「本人は気付いていないけれど、相手にとっては目について気になってしまうクセ」には、どんなパターンがあるのでしょうか。

そこで今回は、日々、転職を考える人との面談を行っている「キャリアアドバイザー」の皆さんに、「会話中のクセ」の目撃談を聞いてみました。自分に心当たりがないかチェックしてみてください。

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【1】「しぐさ」「行動」編

腕組み、足組み、だらしない座り姿勢

対話を始めたばかりの頃にはまっすぐ、礼儀正しく座っているのに、話に集中してくると「姿勢」や「しぐさ」に普段のクセが表れてくる人は意外と多いようです。キャリアアドバイザーがよく目撃する例とは…

●腕組みをする ●ほおづえをつく ●体が傾き、斜め座りになる ●イスのひじかけや背にもたれかかる ●足を組む ●貧乏ゆすり ●しきりに髪をさわる

これらのクセが出るのは「リラックスした状態で話しているから」ともいえます。ところが、こうしたクセは「採用面接」という、本来なら緊張する場面でも目撃されているのです。面接中、応募者のこれらのしぐさが気になった、という人事担当者の証言は多数。つまり、リラックスしていても緊張していても、クセは出てしまうものなんですね。

自分のしぐさや姿勢のクセをチェックしたいときは、会議や飲み会の場を録画して見てみてもいいかもしれません。

目を合わせようとしない

人と目を合わせるのが苦手な人もいますよね。しかし、目を合わせないまま話していると、「後ろめたいことでもあるのかな」「何か隠しているのかな」「嘘をついているのでは」なんて疑念を持たれてしまいます。

目を直視するのが苦手なら、鼻のあたりを見るようにしてもいいでしょう。

相手の目を凝視

目を合わせすぎるのも問題。「人の目を見て話しましょう」という教えを守っているのか、相手の目をじーーっと凝視したまま、という人も。これでは、相手に圧迫感を与えてしまいます。時々は目線を外すべし。

場違いな笑顔

人と話すときは、常に「笑顔」を心がけているという人も多いのではないでしょうか。しかし、重要な話、深刻な話をしている場面でも笑顔だと、「本当にわかっているんだろうか?」と相手を不安にさせてしまいます。

座ったままであいさつ

これは、「クセ」というより「身についた習慣」というべきでしょうか。自分が座っている状態のところへ面会相手が表れたとき、スッと立ち上がる人と、座ったままの人に分かれるようです。

当然ながら、印象が良いのは前者。ちなみに、従業員の採用面接の際、この「スッと立つ」ができているかどうかをチェックするという人事担当者もいるようです。

【2】「口グセ」編

口グセというのは誰にでも多少はあるもの。しかし、打ち合わせや商談など、限られた時間の中で何度も同じフレーズを繰り返していると、ボキャブラリーが乏しい印象も与えてしまいます。自分の会話を録音して、口グセをチェックしてみてはいかがでしょうか。

特に、「本来の意味をなしていない言葉遣い」が口グセになっていると、相手に違和感を与え、繰り返されると不快感につながってしまうようです。一例を挙げると…

軽く流す口調での「なるほど」

「なるほど」は、相手の話に心から納得していれば問題ないリアクションなのですが、文章でいうところの「、」のように、軽いつなぎとして使う人も多数。「なるほど、ところでですね~」など、すぐに他の話題に切り替えてしまっては、「まともに聞いてないんじゃないか」「納得してないだろう」と疑われてしまいます。

そのほか、「さて」「ところで」などの代用的に使われがちな、意味をなしていない口グセにはこんなものも。

●これまでの話を総括するわけでもないのに「要するに」

●逆でもないのに「逆に」

●関連性がないのに「ちなみに」

●意図がよくわからない「一応」

業界用語・社内用語を多発

ある会社の内部では当たり前に使われている用語でも、他社の人が聞くとピンとこない言葉もあります。例えば、「リスケ(リスケジュール=日程変更)」「アサイン(担当に指名)」「アジェンダ(議題)」「テスマ(テストマーケティング)」「フィジビリ(フィジビリティスタディ=プロジェクト前の実行可能性調査)」など。その会社独自の「略語」も、いろいろとあるものです。

1社でしか勤務経験がない人は特に、日ごろ自分が使っている言葉が社会の一般常識なのか、自社でしか通じないものなのか、判断がついていないこともあるようです。一方、「通」を気取りたくて、あえてこうした言葉を使っている人もいるようです。

業界用語や社内用語を安易に口にすると、「相手への配慮が欠けている人」という印象を与えることも。「これは一般的でないかも」と思ったら、汎用的な言葉に直して話すようにしたいものです。

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【3】「話し方」編

会話の運び方にも、人それぞれのクセが表れます。

よくありがちだけど、いい印象を持たれない話し方の例はこちら。

相手が話し終わらないうちに、かぶせるように話す

相手が話し終えるか終えないかのタイミングで、相手の語尾にかぶせるように話し始める。

相手の話を横取り

相手が話した内容に対し、しっかりと答える前に、相手の話題に関連する自分の話をし始める。

質問に対し、質問で返す

「~~についてはどう思われますか?」と聞かれたら、自分の考えは言わず、「あなたはどう思いますか?」「他の人はどう言ってますか?」と質問し返す。そして、それが繰り返される。

何かとネガティブ

「できないこと」の方にフォーカスして話す。「厳しい」「難しい」「ムリかもしれない」など、できなかった場合の予防線を張る習慣が身についているかのような話し方。

話題をふくらませることに非協力

質問をされたとき、「まぁ、いろいろです」などの一言でまとめ、そこで会話を終わらせてしまう。相手は黙るしかなくなってしまい、コミュニケーションが続かない。

抑揚がなく一本調子

抑揚のない話し方で、声のトーンも一本調子。聞いている相手は、どこが特に伝えたいことなのかわからず、話の内容が右耳から左耳に抜けてしまう。

――以上、自分に心当たりがあるものはあったでしょうか。

「自分のクセがわからない」という人は、周囲の人にたずねてみてはいかがでしょう。

ちょうど、新年会のシーズン。旧友、家族、親戚など、あなたを長年見てきてクセに気づいている人たちと会う機会が増えます。指摘してもらい、よくないクセであれば意識して直すトレーニングをしてみてください。

EDIT&WRITING:青木典子

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