回復後も失明や難聴などのリスクが? WHOがギニアでエボラ出血熱終息宣言

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WHO(世界保健機関)は、29日、AFP通信などをはじめ、世界中のメディアに対して、ギニアでのエボラ出血熱の終息宣言を報じました。今回、アフリカで感染流行が確認されたシエラシオネ、リベリアはすでに終息宣言が出ています。
WHOの今回の宣言によって、アフリカ3カ国で感染流行が確認されたエボラ出血熱の終結宣言が出されたこととなります。

ただし、ギニアについては、90日の監視期間が必要とされるとも述べています。新たにエボラ出血熱疑いのある患者が確認された場合、感染が拡大する前に迅速に対応できるようにする措置が引き継がれるということです。

回復後も失明や難聴などのリスクが?

予断を許さないものの、とりあえずはいったん落ち着いたアフリカ3カ国でのエボラ出血熱の感染。ただし、カナダのトロント大学の研究チームは、医学雑誌として評価が高いランセット感染症ジャーナルに、この病気の恐ろしさについて触れた研究論文を出しています。

その論文によると、エボラ出血熱に感染後、幸運なことに回復したとしても、失明に至る視力障害、関節痛、難聴などが起こりえることを触れています。
この論文によると、エボラ出血熱から回復したシエラシオネの277人の患者のうち、80パーセント近くが関節痛を訴えていたことが確認されています。また、60パーセントが視覚障害を訴え、25パーセント近くの患者が、難聴の症状を訴えていました。

回復後の後遺症については、以前から言われていました。しかしながら、大規模な調査が行われたのは今回のトロント大学の医療チームの研究がはじめてであり、研究内容について評価できるという声が多いようです。

感染が確認された場合、周囲に拡大しないように迅速な措置をとること。また、感染が確認された患者さんについて、後遺症を含めた治療については、今後も課題を残しているといえます。

※写真はイメージ 足成より http://www.ashinari.com/2008/11/23-010458.php

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(執筆者: 松沢直樹) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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