『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』来日記者会見・全文書き起こし
12月11日、映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のJ・J・エイブラムス監督、デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、アダム・ドライバーが来日記者会見を開催。ガジェット通信では、会見内容の全文書き起こしを公開します。
【登壇者】
J・J・エイブラムス監督
デイジー・リドリー:レイ役
ジョン・ボイエガ:フィン役
アダム・ドライバー:カイロ・レン役
J・J・エイブラムス:皆さんいつも温かく歓迎してくださって、ありがとうございます。天気が協力的では無くて、せっかくのフォトシューティングの機会を逃してしまって、本当に申し訳無く思います。電車も止まってしまったとの事で、皆さん苦労してここに来てくださったのでは無いかと思います。改めて御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます(日本語で)。
デイジー・リドリー:また日本に来られて嬉しいです(日本語で)。今回も素晴らしい体験をしています、ありがとうございます。
ジョン・ボイエガ:こんにちは(日本語で)。こうして皆さんと映画の情報を共有出来る事を嬉しく思っています、ありがとうございます。
アダム・ドライバー:この様に温かく迎えてくださってありがとうございます。東京というのは多くの人にとって最も素晴らしい都市だと、色々な人に聞いていますので、長い時間をかけて来れて良かったです。まだ街を色々見てまわれているわけではありませんが、会う人会う人が温かくしてくださってとても感激しています。
【ここから質疑応答コーナー】
―監督に質問です。こんな所が日本人にオススメだという所を教えてください。
J・Jエイブラムス:『スター・ウォーズ』と言えば、普遍的な言語で描かれてあり、ロマンであり、スペクタクルであり、でもその中心にあるのは人間的なキャラクターだと思うんですね。それは文化や言語を超越しているものだと思います。今回は全く新しい物語という事で、重要な若いキャラクターを私の右にいる2人が演じています。そして、悪役を私の左にいる彼が演じています。
まず中心にいるのは、デイジー・リドリーが演じる「レイ」というキャラクターで、非常に大きなハートを持った人物です。彼女がまだまだ自分の立場を分かっていない中、初めて出来た友達がドロイドが「BB-8」なんですね。BB-8は素晴らしいパーソナリティを持っているんですね。色々なシーンで他の役者を食ってしまうくらい、素晴らしい演技をしています。このレイが「フィン」というキャラクターに会って冒険がはじまるという事なんですけど、この冒険は日本の方々も気に入ってくれると思います。私が日本を大好きになった様にね。
―デイジーさんに質問です。4月に続いて2回目の来日となりますが、先日の日本で印象に残っている事はありますか? また、今回楽しみにしている事はありますか?
デイジー・リドリー:前回の来日はたった5日間だけの滞在だったのですが、京都に行ったり歌舞伎を見たり、本当に色々な体験をしました。原宿にお買い物に行ったり、美味しいお食事をつついたり、素晴らしい体験ばかりでした。今日の午前中はお天気の関係で撮影が出来なくてとても残念だったのですが、実は逆に時間が空いたという事で原宿にお買い物に行く事が出来ました(笑)。雨があがって、とても晴れていて。この後、どのくらい滞在出来るか分かりませんが、楽しみたいと思っています。
―ジョン・ボイエガさんは今回初の来日という事ですが、日本に来て驚いた事などはありますでしょうか?
ジョン・ボイエガ:何よりも人々が素晴らしいと思います。滞在時間がまだ短いもので、まだ色々と見れてはいないのですが、今日は秋葉原に行って、色々とクールな物を買いました。本来だったら絶対使わない様な物ばかり買ってしまったのですが(笑)、買う事によってとても幸せになりました。ロボットだとか太鼓だとか、そういう物を買いました。
―アダム・ドライバーさんが演じるカイロ・レンというキャラクターがライトセーバーを振り回す姿は、どこか日本の侍の様にも見えるのですが、演じるにあたって工夫された事はどんな事でしょうか?
アダム・ドライバー:初めて監督にお会いしてお話をした時に、この『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は『スター・ウォーズ』の最初の三部作に深く根付いているものだとお聞きしました。また、黒澤明監督の作品に影響を受けているという事をJ・J監督は言っていましたが、その前に遡って、ジョージ・ルーカス監督自身が日本から大きな影響を受けているという話も聞きました。
例えば、黒澤明監督の『七人の侍』であるとか、『隠し砦の三悪人』などといった作品に影響を受けていると聞いて、僕自身もこの役(カイロ・レン)を演じる前に観て参考にしました。しかし、実際にこの役を演じるにあたってはその参考にした部分を一度捨てて、新しいキャラクター作りをしていくわけです。カイロ・レンに関しては、コスチュームやメイクが重要な役割を持っている部分もあります。普通、人々は相手の目を見て、どういう人物か計ると思うのですが、カイロ・レンというキャラクターの目は外からは見えません。その見えないという事自体が、カイロ・レンというキャラクターに対してのメタファー(隠喩)、そしてこの作品に対してのメタファーなのでは無いかとも思います。
そして、ライトセーバーも彼自身を表す一つだと思います。これは彼自身が作ったという設定になっていて、まだまだ荒削りです。これは彼がいつ爆発してもおかしくないという事でもあると思います。
―監督にお聞きします。それぞれのキャラクターへのキャスティングとその理由を教えてください。
J・Jエイブラムス:まず、みんな都合が空いていた(笑)。
(会場笑い)
J・Jエイブラムス:若い俳優達をキャスティングする事で大切にしたのは、もちろん強くて才能のある俳優であるという事と、色々な意味で柔軟性があるという事。『スター・ウォーズ』の映画に出るという事はものすごいプレッシャーなわけですけれども、VFXやスペクタクルの要素を除いても成立する、そういう質の高い演技が要求されるわけですね。この3人、また、オスカー・アイザックやドーナル・グリーソンも出演しているわけですが、若くて素晴らしい俳優達が集まりました。こういう若い人達がだんだん成長していく物語というのはとてもエキサイティングであるし、『スター・ウォーズ』の魅力でもある。そして、人としての魅力、ユーモアのセンスがあるというのは現場にも欠かせない事ですし、キャラクターにとって必要な事だと思います。
―本作は謎に包まれていますが、日本のファンにむけて特別に一つ秘密を教えてくれませんか?
J・Jエイブラムス:No. ありがとうございます(日本語で)。
(会場笑い)
J・Jエイブラムス:私が最近映画を観に行って「ほとんど知っていた」という気持ちになるのが嫌なんですね。皆さんにもそういう気持ちになって欲しく無いんです。日本の皆さんにだけ教えても、こういう時代ですから世界中に広がってしまいます。ただし、予告編という物がいくつか出ていますし、色々な情報も出て来ていると思います。ただし、話の筋や重要なポイントは映画を観るまで知らないでおいて、観た時に初めて驚いて欲しいと思うんですね。ただ、確認するという為に映画を観に行くのでは無く、驚きを体験していたきたいです。
でも、一つだけ言えます。映画の中に“タカダノ”という星が出てきますが、これは僕が昔、高田馬場のホステルに泊まった思い出から命名しました。
(会場笑い。「最後の質問でお願いします」というMCからの言葉に、落胆する声)
―デイジーさんに質問です。この映画には、ハリソン・フォードさん等、シリーズに出続けてきた俳優さんが出演しています。そんな皆さんと共演した感想を教えてください。
デイジー・リドリー:ハリソン・フォードさんの名前が出たので、まずは彼の話から。皆さんがハリソン・フォードがどの様な感じか考えた事があるとしたら、想像を上回る素敵な方です。優しくてユーモアがあって、萎縮する事無く、演技する事が出来ました。皆さんとても熱い想いで映画作りに挑んでいるので、それに参加出来て光栄です。
記者会見後、フォトセッションにはBB-8が登場し、終始和やかな雰囲気でイベントは終了。ガジェット通信では、引続き『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の情報をご紹介して参ります!
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