マンガ『1/11』に学ぶ、挫折を乗り越え、理想に近づくために大切な言葉――大事なことは全部マンガが教えてくれた

access_time create
f:id:careerca:20151029160222j:plain

©中村尚儁/集英社

「マンガ」のあるシーン・ある言葉に、ハッと気づきを与えられたこと、勇気づけられたことはありますか?

普通に仕事をしているだけでは、なかなか気づくことのできなかった考え方など「マンガから学べた!」ってこと、あると思います。

そんな仕事に&人生にジンジン効いてくるマンガの1フレーズを紹介するこのコーナー

今回は、サッカーを舞台に1話完結型で人間模様を描く絶大な人気を誇ったマンガ『1/11』(©中村尚儁/集英社)より、挫折を乗り越え、理想に近づくために大切な言葉をご紹介します。

一度の挫折で、すべてを諦めていませんか?

夢や憧れ、自分の思い描いた理想に近づくために努力を重ねても、すべてがうまくいくわけではありません。自分が描く理想をかなえた人や、夢をかなえた人も、その過程で一度や二度の挫折は経験していることでしょう。

そんな、挫折を乗り越え、理想に近づくために大切な1フレーズがこちら!

“理想に辿り着けるのはきっと、理想の道筋を辿ってばかりの人間じゃない。

どんなに理想から外れても、どんな場所にいても、それでも理想を追い続けられる人間が、その理想に近づけるんだ” 

©中村尚儁/集英社

 医者への道を諦め、サッカー部員へ

「ハカセ」こと加瀬 博樹は、子どもの頃に重たい病気にかかり、医者である伯父に命を救われます。その経験から、医者になることを目指し、中学生のころから勉強ひとすじのガリ勉生活を始めます。

しかし、2度の高校受験に失敗。高校浪人を選ぶこともできず、公立の進学校へと進むことに。その高校から大学病院への進学に成功した前例はなく、加瀬は医者になる夢を断念します。

そんな時、同じ高校でサッカー部を立ち上げようとしていた安藤に出会います。安藤の熱意に触れ、サッカーを始めた加瀬は、徐々にサッカーにのめり込み、いつの間にか新しい生き甲斐になっていきます。そして、新しい夢として、いつかゴールを決めたいという想いを抱くようになっていきます。

今いる場所がどこだとしても、夢は変わらない 

f:id:k_kushida:20151209171339j:plain

ある日、練習試合に向かう途中、安藤に出会った加瀬は、不意に安藤に質問を投げかけます。進学校に来てまで熱心にサッカーをやっている、その理由についてです。

安藤の答えは、プロになって、そしていつか、世界で一番レベルの高い大会であるチャンピオンズリーグで優勝したい、そんな選手になりたい、というものでした。

その言葉を聞いた安藤は、怒りの混じった表情で「そんなの無理だ」と否定します。そんな選手になれるなら、サッカーの強豪校にいなければいけないはず、なのにサッカー部自体なかったような高校に進んだ安藤は、理想から外れた道に進んでいる。であれば現実を見なきゃいけないはずだ、と。私立の高校受験を失敗し、夢を諦めた自分の姿を重ねて、加瀬は安藤にそう迫りました。

そんな加瀬に安藤は答えます。「俺の夢は変わらない。今いる場所がどこであっても、目指す場所は変わらないよ」と。

理想に近づけるのは、どんな状況でも理想を追い続けられる人間 

強豪校との練習試合、加瀬はサイドバックとして先発します。守備を固めていく、というゲームプランが最初は機能していたものの、この調子でいけば!と思った瞬間、加瀬のサイドから崩されてついに失点をしてしまいました。

自分のせいでチームのプランを崩してしまった、そう思った加瀬はミスができないという思いに縛られ、チャンスの時でも攻め上がれなくなってしまいます。

そんな中、相手のカウンターが発動。守備に専念していた加瀬は、相手のセンタリングを弾き返そうと必死に足を伸ばします。しかし、加瀬の足をかすめたボールは、何とそのまま自軍のゴールへと吸い込まれ、まさかのオウンゴールとなってしまうのです。

2度目の失敗。加瀬の脳裏には、2度の受験に失敗したときの絵が浮かんできます。

「こんな状況じゃもう、諦めるしか―――」

そう考えそうになった瞬間、安藤がミドルシュートで1点を返します。まだ諦めるな、顔を上げろ、俺たちはやれると叫んで。

その姿を見て加瀬は悟るのです。

試合は残り時間わずか。安藤たちは、相手ゴール前でフリーキックを獲得します。

残り時間を考えても、これがラストチャンス。どう攻めるかを考える安藤たちの視界に、サイドから駆け上がる一人の選手の姿が飛び込んでいます。迷わずそこへ向けて放たれるボール。相手のマークの死角からそのボールに飛び込んだのは、加瀬でした。必死に伸ばした足はしっかりとボールを捉え、ついに加瀬はゴールを決めるのです。

ドタン場で追いついた試合後、得点を決めた加瀬をみんなが囲みます。

そんな喜んでいるみんなの顔を見ながら、加瀬は心に決めた決意を語り始めました。

その決意とは、サッカー部を辞めるということ。

安藤の姿を見て、自分から諦めなければ、まだ夢はかなうかもしれないと思った加瀬は、小さい頃から夢見た医者への道を、再び志すことにしたのです。

加瀬の決意を知った安藤は、それを受け入れます。並大抵の努力では叶えられない夢であっても、加瀬は今日、ゴールを決めるという一つの夢を叶えた。だから、本当の夢もきっと叶えられる。そう、背中を押して。

「みんな、今までありがとう。みんなとサッカーやったことは絶対に忘れない。挫けそうになったらすぐに思い出すよ。

みんなと、サッカーやったことを。

そして、そんなみんなとのサッカーよりも、自分の夢を選んだことを」

 ©中村尚儁/集英社

そう言って加瀬は、サッカー部を辞めていったのでした。

夢が大きければ大きいほど、一度も挫折を経験せずに叶えることは難しいこと。理想のルートを辿って、理想に辿り着ければ文句はありませんが、大切なのは理想に「辿り着く」こと。一度や二度の挫折ですべてを諦めてしまうのではなく、その道のりが例え理想的でなかったとしても、最後まであきらめないこと。そうすれば、いつか挽回できるチャンスが訪れるかもしれません。

 >>『大事なことは全部マンガが教えてくれた』シリーズ

監修:リクナビネクストジャーナル

関連記事リンク(外部サイト)

9割の男性が間違っている!?松屋銀座バイヤーが教える「男を上げる小物使い」とは?
マンガ『はじめの一歩』に学ぶ、自分に才能がないと思うからこそ忘れたくない言葉――大事なことは全部マンガが教えてくれた
我が家の保活体験記〜認可保育園に入るまで〜

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. マンガ『1/11』に学ぶ、挫折を乗り越え、理想に近づくために大切な言葉――大事なことは全部マンガが教えてくれた
access_time create

リクナビNEXTジャーナル

ビジネスパーソンのための、キャリアとビジネスのニュース・コラムサイト。 キャリア構築やスキルアップに役立つコンテンツを配信中!ビジネスパーソンの成長を応援します。

ウェブサイト: http://next.rikunabi.com/journal/

TwitterID: rikunabinext

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。