あまり知られていない貨物車の世界とは? 『東京モーターショー』日本自動車車体工業会の展示
モーターショーというとほとんどの人が乗用車を見に行くと思います。でも、貨物車だって展示されています。乗用車と比べると混雑が少ないのでうれしいです。でも、貨物車を見るためには少し事情を知っておくとより楽しめます。今回は貨物車を展示している『日本自動車車体工業会』のブース紹介です。
日本自動車車体工業会って何
貨物自動車というと「『三菱ふそう』、『いすゞ』、『日野』、『日産ディーゼル』(UD)じゃないの?」と言われそうです。でも、その四社が貨物自動車のすべてを作っているわけではありません。貨物車は「シャシ」と「ボデー」と大きく分かれており、基本的に走る部分のシャシを自動車メーカーが製造し、それに乗っている「ボデー」は別の会社が作ります。ダンプとかミキサー車、ごみ収集車などの荷台の部分についているボデーは別メーカーが作り、それを作っている会社の多くが『日本自動車車体工業会』に加盟しています。
ちなみにボデーとはBODYのことですが、この業界だとボデーと発音することが多いらしいです。ボディーでもバディーでもな
いです。
自動車車体工業会のWebサイトです。 左上のマークは何となく見覚えがあるのでは?
展示は建物の外です
貨物自動車メーカーの展示の外側に隣接するように、『日本自動車車体工業会』の展示があります。いろいろなメーカーが工夫を凝らした車両が展示されています。もちろん、ただ展示されているだけではなく、時々解説付きでデモンストレーションが行われます。 女性アナウンサーや司会者との掛け合いで面白い工夫さされていますが、なぜか、専門用語をかみ砕かずに使っているのが残念です。「リアオーバーハング」とか「PTO」、「トラクタ」とか楽しい掛け合いからいきなり飛び出してきます。(リアオーバーハングとは後輪から車両の最後部の部分、これが長いと荷物は積めるが運転が大変。PTOとはPower Take Off の略、エンジンの回転を取り出し利用すること。トラクタとはトレーラーを引っ張る車両のこと。)
でも、単に貨物車が動いているところを見るだけでも楽しいと思います。建物の中と混雑に疲れたらぜひ、屋外の『日本自動車車体工業会』の展示も見学してみてください。
一台二役の『新明和』のダンプカー、ダンプの荷台が地面に降りるので、現場で使った小型重機の積載も簡単です。
二階建ての動く床がついた車両です。「トラクタ」(引っ張る車)と「トレーラ」(引っ張られる車)の間を荷物を持ちながら移動が可能で、二階にも床を一階まで下して積めば労力がかかりません。(『浜名ワークス』)
アイドリングストップ対応機能の付いた『KYB』のコンクリートミキサー車です。生コンクリート積載中にアイドリング停止すると中でコンクリートが固まってしまいますが、これはアイドリングを停止してもミキサーが回り続け固まりません。
『八千代工業』の軽自動車の救急車。普通サイズの救急車では入れない細い道でも活動できます。
あまりなじみのない貨物車ですが、動くところを見ると面白いです。『東京モーターショー』では乗用車だけでなく貨物車もぜひ見てみましょう。
日本自動車車体工業会 公式サイト
http://jabia.or.jp/ [リンク]
いろいろな貨物車 でも貨物車って自動車メーカーが作っていないです 日本自動車車体工業会展示 (YouTube)
https://youtu.be/WPIMyV2kaoY
写真は、jabia.or.jp(日本自動車車体工業会)のWebサイト 及び筆者が撮影したものです。
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(執筆者: 動画解放軍) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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