【Interview】スマホで診断サポート!医師による医師のための遠隔医療補助サービスとは?

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病院不足が深刻化する日本。

特に地方では、1人の医師が複数の科目を診察せざるを得ない状況にあり、専門的な判断が下せないまま、治療に応じるケースも存在するという。

この問題に着目したのが、医療支援のサービスを提供するエクスメディオだ。

専用アプリから写真を送信するだけで専門医のアドバイスが受けられる、遠隔医療補助サービスを展開。医師による医師のためのサポートサービスとして、高い評価を得ている。

皮膚科領域に続き、眼科専門の「メミルちゃん」をリリースしたばかりの同社。代表取締役/精神科医、物部 真一郎(ものべ しんいちろう) 氏と、CMO(Chief Medical Officer)/眼科医/メミルちゃん医療監修、加藤 浩晃(かとう ひろあき) 氏が取材に応じてくれた。

・専門医から非専門医へ24時間以内にアドバイス

Q1:まずは、このような遠隔診断補助サービスを提供するようになった理由からお聞かせください。

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(物部氏)病院内やへき地・地域では、特にマイナー科と言われる皮膚科・眼科の医師が、不足しています。

私自身、精神科医として精神科病院に勤務しておりましたが、そこで、皮膚科医の医師がおらず、自分が治療している状況でした。

(そういうとき)皮膚科からアドバイスをもらえれば、よりうまい治療が非専門医でもできると感じ、このサービスを開始したのです。

本サービスでは、本来ならば皮膚科医が診なければならないが、内科医が診てしまっている疾患などを“ソート”することに、フォーカスしています。

例えば、悪性の可能性のある未診断の疾患を見つけ出し、その主治医にアドバイスを返すことも可能です。

Q2:「メミルちゃん」とは、どんなサービスなのでしょうか。

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(加藤氏)眼科疾患は皮膚科疾患と同様に発生頻度が高く、(中略)非専門医にとっては診断・治療が非常に難しい科でもあります。(中略)

「メミルちゃん」は、前眼部の写真と問診項目によって、眼科医が専門的な判断を提供します。(中略)

サービスの流れは、内科医などの非眼科医が患者の問診・写真情報をアプリケーション上から送り、それに対して弊社眼科医が、アドバイスを24時間以内に返信するという、使いやすものになっています。

・サービス数の増加とUXの改良に注力

Q3:御社では先行して、同様の遠隔診断補助サービス「ヒフミル君」を提供されていますが、医師からの反響はいかがなものでしょうか。

(物部氏)リリース当時は、「遠隔なんて何もできない、正診率が悪いに決まっている」など懐疑的な反応でしたが、半年間丁寧に説明を続け、現在は数千人の医師に、使っていただいております。

眼と皮膚の2領域で、診察アドバイスを返せるサービスラインナップになったことで、さらに多くの先生方に、ご参加いただいております。

Q4:今後の展開について、教えてください

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(物部氏)医師と医師をつなぐ遠隔医療については、私たちにお任せいただきたいと思います。

スマホで取れないデータはたくさんありますが、取れるデータに着目し、遠隔医療のプラットフォームになるため、サービス数を継続的に増やしていくつもりです。

また、現状UXも、100点ではないことを自覚しており、サービスについてより使いやすくするため、改良を行っていきますので、ご期待ください。

ITを使って課題解決に取り組んだ、好例とも言うべき本サービス。多くの医師がこの主旨を理解し、活用してくれることを願う。

メミルちゃん

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Techable

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