実家にいた幽霊「がしゃがしゃさん」の話
今回は2ちゃんねる『【全米が】なんか笑える霊体験18【テラワロス】』スレッドから転載させていただきました。
実家にいた幽霊「がしゃがしゃさん」の話
じゃあ、うちの実家にいた幽霊の話。通称『がしゃがしゃのおじさん』、『がしゃがしゃさん』。
基本子どもにしか見えない。中学生ぐらいから自然と気にならなくなる。
なんで“がしゃがしゃ”かというと、よろいを着てるから(鉄ずれの音がインパクトに残るようで)。
少なくともじい様が子どもの時にはもういたらしい。家に入った泥棒はとっちめたり、子どものお守をしてくれたり、延焼を防いでくれたりと一見守り神のようながしゃがしゃさんだが、実はかなり恐がりでドジ。
テレビやラジオのようなものは慣れたらしいが、俺が子どもの時はカメラやファンヒーターに、びくぅ! とすくみあがる姿を何度も見た(音や光にびっくりするらしい)。その最たるもので今でも語り種なのは、俺が子どもの時の話。
沢遊びに行って、足を滑らせて深みにはまった従兄弟を助けようとして飛び込んだ父。
それと同時に何故か一緒に飛び込むがしゃがしゃさん。
「え? ついてきてたの?」とわけが分からないままぼう然と見てたら、父が従兄弟を抱えて岸辺に戻ってきた。
水飲んでないみたいだし大丈夫だな、よかったなー、と騒ぐ大人達をよそに、子ども一同川にくぎ付け。
手足バタバタさせているがしゃがしゃさん……明らかに溺れていた。「うわあ助けないと!」と騒ぐ子ども。俺が父に「がしゃがしゃさん溺れてる!」と言うと、「よろいきてんのに何やってんだバカかー!」と父も慌て出す。
「どこらへんにいるんだ、俺もっぺん飛び込むから(父にはもう見えてない)」という親父を制し、いつも冷静な兄貴が一言。「……一度死んでるのに溺れるもん?」
しーんと静まり返った中、よろいの鉄ずれの音をさせてがしゃがしゃさんは川から浮き上がり、バツが悪そうに背中丸めて立ち去っていった。
先日実家を取り壊す時に、十何年ぶりに姿を見かけた。
恐がりでドジなうえに泣き虫なおじさんだと判明。よろいはぼろぼろで落ち武者みたいだった。
親父やじい様にどことなく似ているから御先祖なんだろうか。
今では兄のところにいるがしゃがしゃさん。
電気ケトルのスイッチがきれるバチン! という音にびくびくしてるとおいっ子が教えてくれた。
転載元:こちらは匿名投稿 2ちゃんねる『【全米が】なんか笑える霊体験18【テラワロス】』スレッドからの転載です。
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