米原康正&増田セバスチャン 原宿から発信する「僕らの出来るチャリティー」

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原宿から発信する「僕らの出来るチャリティー」

※この原稿は「ふじいりょう」さんにご寄稿いただきました。

 3月31日の夕方、増田セバスチャンさんがディレクター・オーナーを務める日本発「カワイイ」の聖地『6%DOKIDOKI』前の狭い階段に長蛇の列が出来た。集まったのは主に10代~20代、それも男女高校生が目立つ。
 彼らが待っていたのは、人気読者モデルとして大活躍中のきゃりーぱみゅぱみゅさん。『6%DOKIDOKI』の上にあるギャラリーにて、2ショットチェキを撮って貰えるというのだ。
 告知があったのはきゃりーさんのブログなど、ネットの一部のみで、それも4日前という短い期間。それにもかかわらず、これだけのファンが集まったことに、きゃりーさん本人もハイテンション。
「いろいろな方がいらっしゃって感激!直接ファンの方と会う機会は少ないので、もっとこういったイベントをやってみたいです!!」

原宿から発信する「僕らの出来るチャリティー」

 ところで、この2ショットチェキは、一回につき500円以上。これがすべて東日本大震災への義捐金になる『ONE SNAP FOR LOVE』というチャリティー企画の一環として行われた。

http://yaplog.jp/loveyone/archive/259 [Link]

「僕が出来るチャリティーって何だろう、と考えて、知り合いのモデルクラブや事務所さんと連携して、2ショットチェキを僕が撮る、ということで、カタチに残るのがいいと思ったんです」
 『ONE SNAP FOR LOVE』の仕掛け人で、フォトグラファーの米原康正さんはそう話す。
 「3月18日から今回の震災で被害を受けなかった西日本を中心に、スタートしました。今後モデルやタレントが来ないような小さい地域のショッピングモールなどでイベントを開催していくつもりです。普段触れ合わないようなタレントのことを身近に感じて欲しいし、何よりも特に若い子たちに500円というお金の価値を、これを機会に考えて貰いたいんですよね」
 米原さんといえばチェキカメラを使ったポートレートの第一人者。2007年に発表した『@me.』(SDP)をはじめ、各グラビア誌などで有名無名の女の子のチェキを撮り続けてきた。
今回のイベント時もきゃりーさんと普段撮られ慣れていないファンたちの立つ位置を巧みに指示し、時には明るい声で冗談を言い和ませながら撮影していく。用意されたフジフィルムはあっという間に数を減らしていった。
 「原宿にパワーがなくなると、東京、そして日本の魅力が半減してしまうのではないか」
 そのような危惧あった増田さんも、『MIGHTY HARAJUKU PROJECT』(強い原宿計画)という活動発起人をつとめている。

http://sebastianz.jugem.jp/?eid=507 [Link]

 「『6%DOKIDOKI』をはじめ原宿ファッションが好きな人は世界中にいますが、彼女たちの中では原宿も壊滅しているのではないか、と誤解したり心配したりしている子たちもいます。原宿はやっと日常に戻りつつありますが、どうしても気分が沈みがち。だからこそ、『僕たちは元気だぞ』というメッセージを発信することが大事なんじゃないかと考えたんです」
 増田さんは、twitterで「#m_harajuku」というハッシュタグを付け、原宿の様子を自由に呟き、発信することを呼びかけている。もう既にtwitter上では、写真付きのツイートなどが投稿されている。投稿されたツイートは、海外向けの東京ファッション情報サイトTokyo Fashion.comの協力を得て、逐一英訳しているという。

http://twitter.com/#%21/search?q=%23m_harajuku [Link]

 「今回の大震災はいろいろな国の人が心配してくれています。そんなみんなに、『原宿は元気だぞ』と伝えることが、ひいては日本は大丈夫だというメッセージが伝わればいいな、と思っています」

 『MIGHTY HARAJUKU』のバッヂを身につけ、米原さんの撮影した2ショットチェキを手にした女子高校生の一人は、「きゃりーちゃんとお話し出来て嬉しかった!こっち(関東)は大丈夫なので、お金がちゃんと東北の人に役に立ってくれればいいと思う」と話した。
 イベントは約2時間で、合計63026円の義捐金を集めることができた。
 原宿から始まった一風変わった二つのチャリティーの試み。一見すると小さな運動だ。100億という単位のお金が動くわけでもない。大型トラックで被災地に直接駆けつけて救援物資を運び、被災者に配るわけでもない。
 しかし、誰でもできること。誰でも感じることができること。そのようなことを二人は目指し、「大人の役割」として若者に呼びかけている。
 米原さんは香港有数のショッピングモール、プラザ・ハリウッドで4月23日に『ONE SNAP FOR LOVE』を開催した。一方増田さんは4月下旬にロサンゼルス・シアトル・バンクーバーを巡るワールドツアーで、『MIGHTY HARAJUKU』を合言葉にリアルな原宿を発信している。
 彼らの試みは、ワールドワイドに、着実に広がりつつある。

(著:ふじいりょう)
※この原稿は「ふじいりょう」さんにご寄稿いただきました[Link]

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