東京学芸大・藤原教授「iPadはまだ過渡期の存在」
全ての小中学生にデジタル教科書を普及するために設立されたデジタル教科書教材協議会(DiTT)の成果発表会が2011年4月25日、都内で開催された。パネルディスカッションでは、ジャーナリストの田原総一朗氏が「なぜiPadは売れないのか」と質問。これに対して、東京学芸大学の客員教授・藤原和博氏は「iPadはまだ過渡期の存在である」と答えた。
今回の成果発表会では、デジタル教科書を普及するための提言書を発表し、基調講演として有識者を集めたパネルディスカッションが行われた。
ディスカッションでの「デジタル教科書を導入して(小中学生の)学力は向上するのか」という議題の中で、田原氏が「なぜiPadは売れないのか」と質問。その理由として、杉並区立和田中学校の元校長でもある藤原氏は、
「今のiPadは小学生が使うには重すぎる。手書きで入力する機能がDSと比べて悪い。(iPadは)まだ過渡期の存在で、iPadだけで文章が作ることが出来ない。パソコンがないと使えないんですよ」
と答えた。
田原氏はさらに「私は紙の本も電子書籍も売っているけれど、電子書籍は売れない。なぜ?」と自らの経験を例に出し疑問を投げかけると、DiTT副会長で慶應義塾大学メディアデザイン研究科教授の中村伊知哉氏は、
「まだ電子書籍の市場が出来上がっていない。デジタルで読むことの慣れについても時間が必要」
と回答した。
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]田原氏の質問から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv46616865?ref=news#01:22:34
(ふじいりょう)
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