南インドカレーブームに乗り遅れないためのトリビア4つ
日本の国民食ともいえるカレーだが、一般的に日本の家庭で作られるカレーはイギリスから伝わったもので、カレーの本場・インドカレーは味も食べ方も一味違う。そして、その味の虜になってインド料理屋に通いつめたり、家で実際に作ったりしているファンもいる。
なぜ、日本人はそこまでインドカレーに惹かれるのか? 一体その魅力とは何なのか? そんなインドカレーの魅力に迫った一冊が『初めての東京スパイスカレーガイド』(スパイシー丸山/著、さくら舎/刊)である。
書籍名に「東京」とついている通り、本書は単行本でありながら、東京の南インド料理店のガイドも兼ねている。
ここで、「あれ、ちょっと待って。“南インド”とは何ぞや?」と思った人もいるだろう。これはインドカレーファンにとっては常識的なことかもしれないが、北インドと南インドでは料理内容や食べ方が違うのである。
本書の著者であるカレー研究家のスパイシー丸山さんが推しているのは南インドカレーであり、今、南インドカレーがカレーマニアの間を席巻しているというのだ。そこで本書から南インドカレーのブームが本格的に到来したときに胸を張って(?)披露できるトリビアをご紹介しよう。
1、北はナン、南は○で食べる
インドカレーといえばナン!というのは実は北インドカレーだけ。実は南インドカレーはお米と一緒に食べるものなのだ。なので、米に合わせたシャバシャバしたものが多く、スパイスの香りだけでなく酸味と香ばしさをアクセントにしたカレーが多いのも特徴的。中には「とうていカレーとは思えない」料理もたくさんあるそうだ。
2、南インドってどの辺のことを指すの?
「ところで南インドってどこだろう?」と聞かれたら、「カルナータカ州、アーンドラ・プラディーシュ州、ケララ州、タミル・ナードゥ州の4つの州のことだよ!」とすかさず答えよう。有名な都市名を挙げるとインドのシリコンバレーと呼ばれるバンガロールや、南アジアのデトロイトという異名を持つチェンナイなどがある。
3、南インドカレーは「足し算」である
「カレーは引き算」という言葉を聞いたことがある人も多いだろうが、特に南インドカレーは「足し算」だとスパイシー丸山さんは断言する。南インドカレーの特徴は、いろいろなカレーをいろいろ米にぶっかけて混ぜながら手で食べること。単品でも十二分に美味しいけれど、混ぜ合わせることでさらにその美味しさは増すのだ。ちなみに、そんな南インドカレーを最も簡単に体感できるのが「ミールス」という料理。大きな皿にカトリという小さな器がいくつか載っており、中心にはライス。カトリにはカレーが入っており、一度に数種類のカレーを味わえる。まずは「ミールス」から挑戦しよう。
4、スパイスを体で感じろ!
カレーにとって超重要な食材がスパイスだが、カレーを食べると体に良いような気がするのは、一部のスパイスに素晴らしい力が宿っているからである。例えば、ターメリック(ウコン)は肝機能に効果があるといわれているほか、アンチエイジングにおいても重要な役割を果たすという。本書では他にもさまざまなスパイスの効果を紹介しており、南インドカレーのすごさを感じることができるだろう。
もし周囲から「南インド料理食べてみたいけれど、どんな料理なんだろう!?」という声が上がったときに、本書を通して得た知識や蘊蓄をすかさずに披露すると、きっとあなたはヒーローになれるに違いない。
新たなカレーを味わいたい人、自分で本場のカレーを作ってみたい人、スパイスについて知りたい人など、カレーファンに幅広く読んでほしい一冊だ。
(新刊JP編集部)
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