『SUMMER of LOVE』倖田來未インタビュー「昔の恋だって無理して忘れなくて良いんだよ」
夏は、恋の話をしたくなる。そう思わない? 夏を彩る珠玉の16曲が詰まった、倖田來未のコンセプトアルバム『SUMMER of LOVE』が7月22日にリリースとなりました。
『I’ll be there』、『Lollipop』、などこれまでにリリースされた夏の名曲から、昨年リリースされたサマーシングル『HOTEL』に加え、なんと『EX TAPE』、『NO ONE ELSE BUT YOU』、『HURRICANE』という新曲3曲が加わった、超豪華版。このアルバムが無ければ、夏はつまらない! と思わせてくれるほどの一枚です。
また、倖田來未さんは現在15周年イヤー中。今回はアルバムについて、デビュー15周年の想いから、この夏にやりたい事まで、色々とお話を伺ってきました。
―今回、夏の曲を集めたコンセプトアルバムという事で、テンションの上がるポップな楽曲もあれば、しっとりと癒される楽曲もあり、かなり高まりました! このアルバムを作ろうと思ったきっかけはどんな事ですか?
倖田來未:その夏のテーマソングになるようなシングルをだしたい!という事で、サマーシングルと題してこれまで毎年夏にシングルを出してきたんだけど、2006年のミニアルバム『4 hot wave』以降、かなり夏の曲が増えてきたという事で一枚にまとめようと。たくさんあるので、収録曲を決めるのに迷いました。
―コンセプトアルバムでありながら、新曲が3曲入るというのは豪華ですし、ファンにとっては嬉しい限りですね。
倖田來未:これまでのシングル、アルバムを持っている方にとっては新曲が無いとつまらないんじゃないかと思い、新曲は絶対に入れたいと思って。ツアーもはじまっていたので、かなり時間との戦いではあったんですけど、今の倖田來未らしい楽曲が出来たなと思っています。
―“夏うた”と言っても『girls』や『Lick me』の様な夏全開のキュートな曲もあれば、『I’ll be there』の様なゆったりとしたリゾートで聴きたい曲もあって、本当にバラエティ豊かですよね。新曲の『EX TAPE』もリゾート感たっぷりでした。
倖田來未:夏に聴いて心地良い曲、というのは意識しましたね。リラックスして、良い風が吹いてくる様な。歌詞には、「たまに過去を思い出すこと イケないことかしら?」「今のあなたには 忘れなくていい事実」と言った、昔の恋だって無理して忘れなくて良いんだよ、というメッセージをこめているのですが、実際に聴いている人と話しているかのような雰囲気になるよう、レコーディングを行いました。だから、私とガールズトークをしている様な感じで聴いてくれたら嬉しいですね。
―MVでも女子会をしていて、景色もとってもキレイで女子は絶対好きな世界観だなと思いました!
倖田來未:そうでしょ! 「KODA KUMI LIVE TOUR 2015 〜WALK OF MY LIFE〜 supported by Mercedes-Benz」のさいたまスーパーアリーナ公演で、『EX TAPE』のMVを少しお見せしたんですけど、皆のワーっ!って歓声、特に女子の声が目立ってたから、「コレはやっぱり女子好きなのかな」って(笑)。
―やはり反応が大きかったのですね。歌詞も先ほど倖田來未さんがおっしゃっていた様に、女子なら一度は経験した事のあるだろう「忘れられない恋」というのもテーマの一つになっていて。共感する人は多いだろうなと。
倖田來未:私も結婚したり出産をして環境が変わって、最近は恋の歌詞を書いていなかったんですけど、32歳になった倖田來未が、今恋をしている人へのメッセージを送ることができたらいいなって思って。やっぱり皆には良い恋をしてもらいたいから!
―私も『KODA KUMI LIVE TOUR 2015 〜WALK OF MY LIFE〜』のさいたまスーパーアリーナ公演を観させていただいたのですが、お子さん連れで来ている方も多くて、素敵だなあと思いました。
倖田來未:そうそう、ファンの皆さんの中には結婚して、新しい家族が増えた方もいて。そしたら今度は家族でライブを観に来てくれて、そういった光景を見れるのは本当に嬉しいし、私も頑張らないとって気持ちになる。
―お子さんを連れて、ママになった方も倖田來未さんのライブでは女子になって、恋をしている時の気分になれる……なんていうのもとっても素敵ですよね。『HURRICANE』はめちゃくちゃクールで格好良い、“攻め”の曲だと感じました。
倖田來未:『HURRICANE』も、『EX TAPE』も今だから歌える曲だなと思いますね。
―ライブを観させていただいて、前半はクールでダンスも激しい曲が多かったのですが、この『HURRICANE』の様なテイストが、今の倖田來未さんの気分という感じですか?
倖田來未:そうですね、夏の歌と言っても爽やかだったり、キュンとするものばかりじゃない、格好良い曲もあるんだよっていう一面を「HURRICANE」では表現しています。魅力的だけどハリケーンの様に強引で強い彼につい惹かれてしまう、という曲で、印象的なフレーズがたくさん出て来るので、振付けもこだわりたくて。今回は私も振り付け師の方と一緒に振りを考えました。
―MVもとっても格好良いですが、『EX TAPE』のMVとシンクロしている所も映画のストーリーを観ている様な感じでドキドキしました。
倖田來未:実はこの2本のMVは1日で撮影した作品なんです。朝5時に現場入りして、気づいたら翌朝7時でした(笑)ディテールにはかなりこだわっていて、ストーリーがリンクしている部分にも是非注目してもらいたいですね。あとは、ここまでクールな曲でも、フレーズが面白いからつい口ずさんでしまうっていうのも、倖田來未らしい曲かな。『Lollipop』の「I dodged the bullet bullet」という所の、英語なのに日本語の様にも聴こえるというか、そういった耳に残る歌詞とリズムは意識していますね。
―本当に印象に残るメロディとフレーズで、つい口ずさんじゃいます。『NO ONE ELSE BUT YOU』はドライブなどで聴いたら最高に気持ち良さそうな、優しい楽曲ですね。
倖田來未:『HURRICANE』が今の倖田來未、だとしたら、『NO ONE ELSE BUT YOU』は、ずっと変わらない倖田來未という感じですね。TLCや、メアリー・J・ブライジといったR&Bがやっぱり大好きだし、自分が音楽を好きになったルーツでもあるから、そうした聴いていて心地良いメロディーは一生やっていきたいなと。この歌詞は恋というよりもファンの皆やいつも支えてくれている周りの方々にむけて書いているので、前の2曲とはまた違う味わい方が出来るんじゃないかな。
―本当に色々な倖田來未さんを楽しめる1枚ですよね。私、ジャケットのデザインがすごく好きで、ちょっと抑えたピンクとカーキのファッション、ヘアスタイルがどれもとても大人っぽくて女性らしいですよね。
倖田來未:私も32歳になり、そろそろこういう格好も良いかなって。今回のツアーでも“可愛いくぅちゃん”を感じさせるシーンがなかったと思うんですけど、年齢に合った大人なりの楽しみ方もあるなんだなって今は思っていますね。もちろん、またいつかライブでそういう可愛い演出もしたいし、衣装も着るかもしれないですけど。
―私は今30歳で、倖田來未さんの事はずっと年齢が近いのに大人でセクシーなお姉さんという感じで観させていただいていて、だからデビュー15周年というのが、本当に早くてビックリです。
倖田來未:時間の流れって何でこんなに早いんだろうね(笑)。もちろん、下積みの時代とか辛い時もあって、ただただ時間があっという間に過ぎていったというわけでは無いけど、でもやっぱり楽しかったし早かったなあ。昔の曲を今聴くと、本当に声が若いなって感じます。 『I’ll be there』くらいからやっと大人の声になってきたかなって感じで。懐かしいですね。この『SUMMER of LOVE』は『I’ll be there』以降の曲だから、大人になってからの倖田來未の曲が多いのだけど、それでもやっぱり声質や曲で成長を感じるし、曲ごとの違いを感じられて面白いですね。皆にも当時の事を思い出しながら聴いてもらえたら嬉しいですね。
―もう、聴いている間懐かしいやら、切ないやら、キュンキュンしっぱなしでした(笑)。
倖田來未:恋は一年中いつしても素晴らしいものだし、どの季節にもそれぞれの思い出があると思うけど、やっぱり夏は特別! イベントも多くて、お出かけする機会も多いと思うし、気になる相手も誘いやすいんじゃないかな。ぜひこのアルバムを聴いて、恋の話をたくさんして、素敵な夏の恋をしてください!
―夏の色々なイベント、ライブも楽しみにしております。今日はありがとうございました!
倖田來未 / EX TAPE
https://www.youtube.com/watch?v=f2Aj32C-M_A [リンク]
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