【伝染病の感染拡大を防止】蚊の捕獲・分析調査に、飛行ドローンと自動ロボット装置が役立つ!
夏の外出には、虫除けが欠かせない。昨年、ニュースにもなった“デング熱”など、蚊を媒介にした伝染病は、人々を悩ませる大きな問題である。
・伝染病を媒介する蚊の調査
「Project Premonition」は、Microsoftの研究チームと、Saint George’s University of Grenadaが共同で進めているプロジェクト。
飛行ドローンと自動で動作するロボット装置を基盤としたシステムで、蚊が媒介する伝染病が蔓延する前に、あらかじめ兆候を把握しようという取り組みだ。
蚊は、しばしば人間や動物にとって有害な伝染病の仲介者になる。このプロジェクトでは、世界各地で見られる蚊という虫に注目し、蚊が生息している生態環境で、微生物レベルでの情報を集めるというもの。
・飛行ドローンを活用
テスト調査では、133平方マイルの広いエリア内の蚊を調査。ここで役に立つのが、地形に左右されず、人が侵入しにくい場所でもラクラク到達できる飛行ドローンだ。
飛行ドローンを飛び回らせ、搭載されているカメラやセンサーを通じて、蚊を捕獲するロボットポットをどこに設置すればよいのか見極めたり、ポットの設置や回収をおこなうことなどに貢献する。
・香りで蚊を引き寄せる捕獲用ポット
オートで動作する捕獲用ロボットポットには、蚊を吸引する特殊な香りが搭載されており、これによって蚊を捕獲。装置内に、捕まえた蚊をそのまま保存しておく。
・捕獲された蚊は遺伝子検査され、データはクラウドに
より小型でコストがかからないこの“罠”にかかった蚊は、後ほどサンプルとして回収され、分析に回される。
遺伝子配列解析をおこなったり、病原体の特定などの詳しい分析がおこなわれ、計測されたデータはクラウド内に保管されるという仕組みだ。
・爆発的感染を未然に防ぐ
蚊という、全世界に見られる虫を調査サンプルとして、効率よく、調査、分析ができるシステムがあれば、人間社会や野生生物に爆発的感染が起こる前に、いち早く対策が取れるようになるだろう。
ウェブサイト: https://techable.jp/
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