「人間であること」と向き合う3時間16分『雪の轍(わだち)』6/27(土)〜
第67回カンヌ国際映画祭 パルム・ドール大賞受賞。巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督作品、『雪の轍(わだち)』が、6月27日(土)より、角川シネマ有楽町および新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。
カッパドキアの洞窟ホテルを舞台に、今は裕福なホテルのオーナーとして暮らす元舞台俳優のアイドゥンと、若く美しい妻、そして妹との愛憎。さらに主人公が思わぬ形で恨みを買ってしまったある一家との不和を生々しく描いたヒューマンドラマ。
第67回カンヌ国際映画祭で、審査委員長を務めたジェーン・カンピオン監督は「知的で洗練された、素晴らしい作品。あまりに引きこまれて3時間の映画であることを忘れてしまった!」と語るなど、濃厚な世界観と心をえぐる展開、そしてカッパドキアの圧倒的な映像美は、各国のメディアからも絶賛された。
監督は、カンヌ国際映画祭コンペティション部門にてグランプリを2回(2011年「昔々、アナトリアで」、2003年「冬の街」)と監督賞(2008年「スリー・モンキーズ」)を受賞したヌリ・ビルゲ・ジェイラン。監督作品として、初の日本公開となる。
カッパドキアに冬が訪れるとともに、明らかになっていく鬱屈した人々の感情。人を赦すこと、愛することの意味、自らの人生とは…。「人間であること」を考えさせられる3時間16分をぜひ体感してみてほしい。
ストーリー
カッパドキアに佇む、ホテル・オセロ。雪に閉ざされ、浮かび上がる鬱屈した思い、辛辣な言葉、そして愛。カッパドキアで洞窟ホテルのオーナーとして裕福に暮らす元舞台俳優のアイドゥン。しかし、若く美しい妻との関係はうまくいかず、離婚で出戻ってきた妹ともぎくしゃくしている。さらに家を貸していた一家からは家賃を滞納された挙句に思わぬ恨みを買ってしまう。何もかもがうまくいかないまま、やがて季節は冬になり、降りしきる雪がホテルを覆い尽くしていく。閉じこめられた彼らは、互いに鬱屈した心の内をさらけ出していく。しかし、会話を重ねるたびに、すれ違っていく彼らの心。やがて、アイドゥンはある決意をする。果たして、彼らに春は訪れるのだろうか―。

公開表記:6月27日(土)より、角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!
監督:ヌリ・ビルゲ・ジェイラン 脚本:エブル・ジェイラン、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
出演:ハルク・ビルギネル、メリサ・ソゼン、デメット・アクバァ、アイベルク・ペクジャン、セルハット・クルッチ、ネジャット・イシレル
原題:Kış Uykusu/トルコ・仏・独/2014年/196分/カラー/シネマスコープ
協力:ターキッシュ エアラインズ 後援:トルコ大使館、ユヌス・エムレ インスティテュート
提供:ビターズ・エンド、KADOKAWA、サードストリート 配給:ビターズ・エンド
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