ASUS ZenFone 2(ZE550ML)開封の儀&ファーストインプレッション
今年 3 月に台湾などの海外で発売された ASUS のフラッグシップスマートフォン「ZenFone 2(ZE550ML)」を入手したので早速開封の儀を執り行います。ZenFone 2 は国内でも ZE551ML が販売されていますが、私が入手したのはその低価格モデルとなる ZE550ML です。ZE551ML との違いは、解像度が 1,280 x 720 ピクセルに下げられているところ、プロセッサに下位の Atom Z3560 1.8GHz クアッドコアを採用しているところ、NFC に対応していないところがメインで、ソフトウェアと他のハードウェア仕様は基本的に共通しています。ZE550ML は海外モデルになりますが、日本語にもほぼ完全に対応しています。ZenFone 2 の特徴は、なんと言っても価格以上のスペックを備えているところでしょう。今回の ZE550ML については、海外だと$199(約 25,000 円)前後で販売されています。次に、5.5 インチの大画面モデルながらも最薄部 3.9 mm の超絶ラウンドフォルムで意外と持ちやすくて操作もしやすいところです。ほかには、多機能な ZenUI を備えているところも挙げられます。この記事では上記の特徴を中心に ZenFone 2 を紹介していきます。同梱品は ZenFone 2 ZE550ML 本体、インイヤータイプの有線ヘッドセット、Micro USB ケーブル、USB 電源アダプタ、書類です。
ZenFone 2 の筐体は昨年の ZenFone シリーズを継承しているものの、ボリュームボタンが背面に移動しており、側面ボタンの誤操作がほぼ無くなりました。電源ボタンは上部にあります。また、操作ボタンもタッチセンサー式を維持しています。
プラスチック素材のバックカバーは取り外し可能です。しかし、バッテリーは取り外せません。バックカバーを開けると、SIM カードスロット × 2 と Micro SD カードスロットが現れます。
日本で発売された ZenFone 5 LTE と筐体サイズを比べてみました。ZenFone 2 の筐体サイズは、152.5 x 72.0 x 3.9 ~ 10.9mm、質量は 170g です。ZenFone 5 よりも全体的に大きく・重たくなっているものの、72% という高い画面占有率のコンパクト設計と背面の超絶ラウンドフォルムのおかげで手にフィットします。グリップ感も高いので、5.5 インチ端末の中でも片手操作性は良い方だと思いました。個人的にタッチセンサー式の操作ボタンは好きではないのですが、ZenFone 2 のボタンはほぼミス無く押せるので違和感はありません。
ZenFone 2 には、Intel Atom Z3560 1.8GHz クアッドコアプロセッサ(PowerVR G6430 GPU)が搭載されています。CPU は 64bit 対応で、カーネルも 64bit モード(x86_64)でコンパイルされています。RAM は 2GB LPDDR3 です。これで Antutu アプリのトータルスコアは約 43,000 点でした。このスコアは Snapdragon 801 MSM8974AC 2.5GHz 端末(Xperia Z3 Compact)に匹敵するレベルです。
Aututu スコアが示す通り、アプリ起動時のラグはストレスを感じるものではなく、アプリの動作もサクサクしていました。性能周りに心配する必要はないと思います。ZE550ML がこのレベルなので、上位の ZE551ML はさらに快適だと予想されます。ZenFone 2 の液晶パネルは 5.5 インチ 1,280 x 720 ピクセルの IPS 液晶です。解像度は、5.5 インチにしては低いと思いきや肉眼だと粗いとは全く感じません。タッチパネルの応答速度は 60ms と比較的速いこともありタッチレスポンスや滑らかさは個人的には良好でした。ただ、(HTC One 比で)輝度は高くないので、直射日光下ではやや見づらいかもしれません。
ZenFone 2 には、ASUS 独自 の UI 「ZenUI」がインストールされています。OS が Android 5.0 なので、全体的には Material Design の外観です。これに、ASUS 独自機能やアプリが多数盛り込まれています。ZenUI のおかげで $199 の端末にしては高機能に思えてくるのでしょう。
ZenUI の中でも便利なのは ZenMotion。画面のダブルタップでスリープから復帰させたり、スリープ中にボリュームボタンを長押するとカメラを起動できたり、画面の表示枠を小さくして片手で操作しやすくする「片手モード」を利用できます。
ホームアプリやシステム UI も ASUS 独自仕様です。ホームボタンをスワイプアップするとウィジェットや壁紙だけではなく、エフェクトやテーマなども変更できます。
QuickSettings パネルも見逃せません。ZenUI ではステータスバーだけではなく、ホーム画面のどこを下にフリックしても通知パネル & QuickSettings パネルが開くので、大きな画面でも端末を持ち直すことなく展開できます。
QuickSettings パネルには、「メモリ解放」や「電卓」、「自動起動マネージャー」といった他社製品にはないショートカットボタンも実装されています。次の表示はブート時の起動アプリを制御できる「自動起動マネージャー」です。
さらに、「ASUS カスタマイズ設定」では、マルチタスクボタンの長押しでスクリーンショットを撮影したり、スクリーンショットの保存形式を切り替えたり(JPEG / PNG)、アプリインストール時の保存場所を変更したり(内蔵ストレージ / 外部ストレージ)を設定できます。
ZenFone 2 のカメラは、背面に 1,300 万画素の CMOS と前面に 500 万画素の CMOS を搭載。どちらも PixelMaster 対応で、画質はさほど良いとは思いませんでしたが、マニュアル撮影はもちろんのこと、GIF アニメーションの作成、単焦点撮影(背景ぼかし)など、豊富な撮影モードを搭載しています。つまり、使い方によってはより綺麗に、あるいはアーティスティックな感じで撮影できます。
ZE550ML の対応周波数は、GSM(クワッドバンド)、WCDMA(850MHz / 900MHz / 1900MHz / 2100MHz)、LTE 2100MHz(1) / 1900MHz(2) / 1800MHz(3) / 1700MHz AWS(4) / 850MHz(5) / 900MHz(8) / 700MHz(28))。一応、NTT ドコモの SIM カードで LTE を掴んでいましたよ。
通信機能では、Wi-Fi a/b/g/n/ac、Bluetooth v4.0、デュアル SIM(SIM スロット 2 は GSM のみ、SIM スロット 1 は GSM / WCDMA / LTE に対応)。デュアル SIM と言っても国内では GSM サービスが行われていないのでその恩恵はほぼ受けられません。SIM カードを切り替えて使う用途くらいでしか利用する機会はないでしょう。私は、この記事を執筆するまでに ZenFone 2 を 2 週間ほどメイン機として使っていました(もちろん、技適マークが表示されている時だけです)。その経験から感じたことは、$199 と安いものの、今後 1 年くらいはメインマシンとして使える性能を発揮していたことです。もう一点、冒頭でも何度か触れましたが、5.5 インチ端末の中では、LG G Flex 2 や HTC One E9+ などの他社の製品よりも手の平へのフィット感がよくて片手で操作しやすいところです。画面が大きくなればなるほど片手操作性は悪くなっていきます。そんな中でも ZenFone 2 の持ちやすさは私にとっては今のところのベスト。なので、このままメインマシンとして使い続けてもいいかなと思っったのですが、カメラ画質(特に自動モードに設定している場合)がかなり悪いので、写真撮影のことを考えると躊躇してしまいます。この点はマニュアル撮影や他のモードを駆使すればカバーできる場合もあるので、それができる方にとっては無視できる要素です。
●(juggly.cn)記事関連リンク
OPPO MartにXiaomiのハイスペックスマートフォン「Mi Note Pro」が入荷した模様
OPPOの直販サイトで「OPPO R7」の予約受付が開始、7月初旬に発売予定
Galaxy Tab S2(SM-T715)がFCCの認証を取得
国内・海外のAndroid(アンドロイド)スマートフォン・タブレットに関するニュースや情報、AndroidアプリのレビューやWEBサービスの活用、Android端末の紹介などをお届けする個人運営ブログ
ウェブサイト: http://juggly.cn/
TwitterID: juggly
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。