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NPOアフリカ日本協議会が抗議文を掲載! 産経新聞曽野綾子さんコラムの波紋広がる

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2015年2月11日付の産経新聞に掲載されたコラムで、作家の曽野綾子さんが南アフリカの人種隔離政策(アパルトヘイト)を引き合いにして「居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい」と主張したことに関して、ネット上で「ひどすぎる」「良識を疑う」といった批判が渦巻いています。
そんな中、アフリカ支援事業などに取り組む特定非営利活動法人(NPO)アフリカ日本協議会が2015年2月13日に「南アフリカのアパルトヘイト問題や、日本社会における多様なルーツをもつ人々の共生に関心を寄せてきた私たちにとって、看過できない」という抗議文を発表しています。

抗議文では、アパルトヘイトについて移住区を分けて黒人を差別するだけでなく、「特権をもつ一部の集団が、権利を剥奪された他の集団を、必要なぶんだけ労働力として利用しつつ、居住区は別に指定して自分たちの生活空間から排除するという、労働力管理システムでもありました」と指摘。労働者不足を移民で補う一方で移住区は分けるという発想が「アパルトヘイトの労働力管理システムと同じです」といい、産経新聞と曽野さんにコラムの撤回と南アフリカ人への謝罪、掲載の経緯、人権や人種差別問題に関する見解を明らかにすることを求めています。

曽野さんのコラムは、ロイターやウォール・ストリート・ジャーナルといった海外メディアが次々に報道。中には安倍晋三総理のブレーンだと紹介する内容のものもあります。一方で、これまで東日本大震災の被災者について「避難所で食べ物を作る方はいたのか」と疑問を呈したり、マタニティハラスメントについてのコラムで「甘ったれた女性社員は出産したらお辞めなさい」と主張して物議を醸していたこともあっただけに、ネットでは「またか」という声も少なくありません。

人権に関わるコラムの掲載が問題になったケースとしては、文藝春秋の月刊誌『マルコポーロ』が挙げられます。1995年2月号に「ナチ『ガス室』はなかった」というホロコースト否定論を掲載し、ユダヤ団体からの抗議や広告をボイコットする動きが広がったことを受けて廃刊を決定。花田紀凱編集長は解任、田中健五文藝春秋社長が辞任する事態となりました。

今回も国際的な信用問題に発展しつつあるので、「多様な意見を発表する自由」といった主張で通すことは難しいのではないのでしょうか。アフリカ日本協議会は返答の文書を2015年2月28日までに知らせるように求めており、産経新聞と曽野さんの対応に注目が集まります。

産経新聞 曽野綾子さんのコラムへの抗議文(特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会)
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/archives/sonoayako-sankei20150211.html [リンク]

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記者:

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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