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ネットでインフルワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その2(黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition)

ネットでインフルワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その2(黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition)

今回は黒翼猫さんのブログ『黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/804695をごらんください。

ネットでインフルワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その2(黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition)

インフルエンザとワクチンの関係に関する追加資料

コメントなどの質問に対する回答などをまとめました。

最初に簡単な結論の要旨から

Q1.子供が2回インフルエンザワクチンを接種する意味はないか
A1.子供が2回インフルエンザワクチンを接種する有効率はほぼ同じだが、ワクチン自体の有効性は従来考えられていたより高い。1回でもいいかも?

Q2.赤と青のグラフの意味を知りたい
A2.インフルエンザの死亡率とワクチン配布率の相関グラフです。

Q3.今回のデマが発生した理由は?
A3.インフルエンザワクチンが予防ではなく重篤化を防ぐものであるという事が浸透していないのをワクチン反対派が利用したからだと思います。

Q4.某内科医の方がワクチンは逆効果だと発信してる件についての真相。
A4.2009年のパンデミックはそうだったが、変異種に対して効果的だったパンデミックもあり、逆効果とは一概に言えない。(2010年以降のワクチンには2009年のウィルスのワクチンも含まれているので問題なし)

Q5.元ジャーナリストの方がインフルエンザワクチンを接種すると、他の病気のリスクも上がり、副作用しかないと主張してる件。
A5.この論文の調査行ったのが残念ながら2009年でインフルエンザワクチンが唯一マイナスに働いた疑いのある年なので断定が難しい上、冬の調査では逆の結果になってるため難しい論文です。ただ、インフルエンザに限らず、ワクチンは軽い風邪の症状を引き起こしますから養生するのは必要ですよね
指摘後も、詳細を書かずに同じツイート*1を繰り返してるのでわざと確信的にデマの拡散をやってると断言します。

*1:「wake up, stand up @dmburg」 2015年01月26日 『twitter』
https://twitter.com/dmburg/status/559968005367402497

Q6.『コクランの見解でも二歳以下の児童についてワクチンの効果は確認されない』『インフルエンザワクチンの効果なしが、再確認された』という主張
コクランの見解は『2歳以下の予防効果が無い』『コクラン内の医療従事者ワクチンの有効性(予防と重篤化両面についてだと思う)は早期発見や高い予防意識があるため判断できない』という結論で当たり前のことしか書いていません。

Q7.インフルエンザ接種後お風呂に気をつけるように言われる理由
予防接種を受けた日は身体が疲れています。長風呂や熱いお風呂は体力を消耗するため抵抗力がさらに落ちます。少しぬるめのお風呂で済ませましょう

まとめ:インフルエンザワクチンを否定している人には3種類
・特例を悪用する人/本来ワクチンが予防目的でないことを逆手に取る人/古文書をソースにする人

1. 子供が2回インフルエンザワクチンを接種する有効性についての疑問

これについては厚生労働省の文書で興味深い報告書がありました。
ワクチン接種2週間以内に発病した場合は未接種扱いにする。
発熱期間などに重み付けをするなど、かなり厳密な調査です。
幼児のワクチン有効率が今までの知見では過小評価されていた可能性や、1回の接種と2回の接種の有効せりが殆ど変わらない。小さい程有効などの結果が出ています。

「小児における インフルエンザワクチンの有効性について(PDFデータ)」 2014年10月15日 『厚生労働省 戸山研究庁舎』
http://www.nih.go.jp/niid/images/idsc/kikikanri/H26/20141015-05.pdf

2013/14シーズンの大阪府において、6歳未満児を対象に、インフルエンザワクチンの有効性を評価
・ ワクチン有効率:51%(統計学的に有意)
今までの知見(コホート研究):ワクチン有効率 約25%
※毎週のハガキで発病調査、対象者を「等しいintensity」で追跡
⇒有効率は過小評価される
有効率は、
・ 1回接種≒2回接種
・ 0-1歳>2-3歳>4-5歳
・ A型・B型にかかわらず有効

2. このグラフの意味について教えてください

ネットでインフルワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その2(黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition)

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
https://px1img.getnews.jp/img/archives/2015/02/22.jpg

もう少し見やすいグラフを探してきました。
青い線が、5年間で平均化した、Crude Mortality Rate(粗死亡率)
赤い線が、5年間で平均化した、Adjusted Mortality Rate(年齢調整死亡率)
※年齢調整死亡率とは年齢構成の差異を取り除いて標準化したものであり、国家比較や地域間比較に用いられている。粗死亡率と異なり、必ず男女別に値が計算される。この算出には、死因統計や年齢別死亡率を調査したうえで計算式にて年齢調整する必要があります。
背景のグレーがワクチンの配布数。
縦棒は、それぞれの、粗死亡率と年齢調整死亡率。縦棒の形で A型インフルエンザ(N3N2)のシーズンだったかどうかをあらわします。

1987年をピークに1989年からワクチン配布数が減少するとと共に、死亡率がじわじわ増加、完全にやめた年から大流行。
1999年12月に厚生省(現:厚生労働省)は「インフルエンザに関する特定感染症予防指針を作成し、2001年11月の予防接種法改正でインフルエンザ予防接種法が改正され、高齢者等のインフルエンザが定期予防接種の対象に追加されました。1999年から予防接種が復活し始め、死亡率は減少に転じています。

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