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日本の国民食?カレーライスにまつわるウラ話

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 夏になると不思議とカレーが食べたくなりますよね。
 老若男女問わず愛されている、カレー。
 そんなカレーの歴史について余すところなく紹介しているのが、『カレーライスの誕生』(小菅桂子/著、講談社/刊)です。
 ここでは本書から抜粋して、日本のカレーの歴史について、簡単に紹介したいと思います。

■タマネギではなく和ネギが使われていた最初期のカレー
 カレーの発祥地は、ご存じのとおりインド。カレーはインドから東南アジアをはじめ、アフリカ、ヨーロッパと世界に広まっていきましたが、日本に伝わったのはなんとイギリスから。カレーは「西洋料理」として日本にやってきたのです。
 カレーライスに関して一番古いレシピは、明治五年刊行の『西洋料理指南』、『西洋料理通』。レシピに登場する野菜は、タマネギではなくなんと和ネギでした。
 ジャガイモ、タマネギ、ニンジンがカレーライスに使われるようになり、日本的カレーの原型が誕生するのは、明治後期のこと。
 文明開化によって民衆の肉食(牛や豚)への気運が高まっていったこと、北海道開拓によってジャガイモやニンジン、タマネギが自国栽培できるようになったことも、カレーの普及に一役買ったとのことです。

■牛肉好きの大阪、豚肉好きの東京
 大正時代に入ると、ハイカラな気風のもと、トンカツ、コロッケに加えカレーライスも大衆化し、市民権を得ました。
 不思議なことに、カレーの肉が牛肉であるか豚肉であるかは、東西ではっきりと分かれています。もともとは東京、大阪とも肉食は牛肉からスタートしていますが、日清・日露戦争の際に牛肉が枯渇したことから、東京では主に豚肉が使われるようになったようです。
 また、東京では中村屋、大阪では阪急百貨店が、日本人の口に合ったカレーライスを開発し、人気を博しました。

 今ではカレーは食卓の人気メニューで、「国民食」ともいえるほど。そんなカレーがはるばるイギリスからやってきて、日本の歴史と密接に関係しながら発展していったなんて、想像するととてもロマンチックですよね。
 ちなみに、本書ではほかにも「最初にカレーに福神漬を添えたのは日本郵船の船内食堂だった」「明治時代のカレーは辛く、辛くないカレーは戦後のハウスバーモントカレーからだった」といった、カレーの雑学がたっぷり紹介されています。
 カレーを煮込みながら、煮込んだカレーを食べながら楽しみたい一冊です。
(新刊JP編集部)


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