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農業に「新規参入」で生産性倍増! 「重労働で儲からない」は昔の話

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日本の農業は高齢化と後継者不足で、就業人口が減少し続けている。2014年7月1日の「ガイアの夜明け」(テレビ東京)は、「農業は重労働で儲からない」という固定概念を打ち壊す工夫と努力をしている人たちの取り組みを追った。

「昔はおいしいものを作って消費者に届ければ価格は良くなると言われたけれど、今は単価が非常に厳しくなりましたね」

「出荷時期」遅らせるだけで収入が倍近くに

そう語るのは、ミカン農家の垣内源一郎さん(66)。「デコポン」や「清見」などの中・高級品種は、多様な品種が出回る春先に決まって値崩れを起こす。

そこで愛媛県宇和島市のみかん研究所では、カワラヨモギの抽出液をすり込み特殊なフィルムで包むことで、新鮮さを保ったまま冷蔵保存できる技術を開発した。

この技術で出荷時期を6月以降にずらすことが可能になり、その影響で倍近い収入になるという。加工費用は農協が負担する。生産者の高橋さんは、「生産意欲もわくし、胸がワクワクする」と笑顔で語っていた。

豚肉の価格は14年前からほぼ変わっていないが、餌となる大豆やトウモロコシなどの配合飼料の価格は倍以上に高騰している。重労働に加えて経営難から、廃業を余儀なくされる養豚農家は多い。

養豚が盛んだった神奈川県伊勢原市は40年前には160戸あった養豚農家が、現在は4戸までに減った。獣医師の資格を持つ日本フードエコロジーセンター社長の高橋巧一さんは、多くの農家の窮状を目の当たりにしてきた。

ヨーロッパ視察からヒントを得て、食品廃棄物の再利用で餌代をほぼ半額にすることに成功。残飯ではなく、つくりすぎや売れ残りなど食品メーカーから毎日排出されるパン・ご飯・うどんや野菜・果物などを破砕し、乳酸発酵した「リキッド発酵飼料」は、豚肉の質まで向上させた。

「上質な豚肉」の単価が百貨店で倍に

「日本にあるコメ食品廃棄物を有効利用して、それを豚が食べてタンパク質に変えていく。こういったことが、日本の農業が生き残っていける道だと思う」

高橋社長は自信をもってこう語る。この飼料をいち早く導入した養豚農家の亀井さんは、設備投資に400万円かかったが、すぐにもとが取れたという。上質な豚肉は単価が倍になってもよく売れて、小田急百貨店の贈答用ハムにもブランド豚として販売が決まった。

熾烈な開発競争でイチゴの品種はいまや236にものぼるが、スーパーなどの店頭でよく見られるのは、栃木県の「とちおとめ」や福岡県の「あまおう」などの人気ブランドが中心だ。

見た目や味は遜色なくとも、ブランド競争に乗り切れず思うように売り上げが伸ばせないイチゴ農家は多い。そのひとつである群馬県の「やよいひめ」は、生でダメなら「ドライいちご」で、という勝負に出た。

群馬県・農業技術センターの大海さつきさん(39)は、大掛かりなフリーズドライ装置ではなく、10万円台で購入できる乾燥機で色や香りを損なわずドライ加工する方法を、1年掛りでつきとめた。

そのノウハウをやよいひめ生産農家に提供しつつ、有名レストランや百貨店の洋菓子店に売り込んでいた。売り込み先の高級チョコレート店は「海外にもドライフルーツはあるが、色や香りを残しているものはほとんどない」と即決で契約が決まった。

「脱サラ農家」のイチゴの値段も倍に

ホワイトチョコレートに鮮やかな赤い「ドライやよいひめ」を散らした菓子は、伊勢丹新宿店の店頭に並ぶと同時に次々と売れていき、視察に来た生産農家の塩田さんは心からうれしそうだった。開発した大海さんはこう語る。

「『ドライやよいひめ』の名前が知れ渡ってファンがたくさんできて、『やよいひめ』の生産に取り組む農家が一人でも増えたらいいなというのが願いです」

やよいひめ生産農家の塩田さんは、定年直前に脱サラしていちご農家を始めたそうだ。順調とは言い難かった売り上げだが、ドライにしたことで生の倍の値段で売れるという。

ただ作って売るだけでは生き残っていけない時代にあって、品種改良とは別の形での研究・開発努力で大きな希望が生まれていることを知った。(ライター:okei)

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