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ワタミ、ゼンショーが株主総会 ブラック企業「全否定」にネット総ツッコミ

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景気回復に伴い、6月下旬に開催された各社の株主総会では、「株主配当アップ」や「役員報酬アップ」など景気のいい話が並んだ会社も少なくないようだ。

一方で、一部の企業では株主から「ブラック企業」批判に対する質問が相次いだ。居酒屋チェーンのワタミや牛丼チェーンのゼンショーの株主総会では、どのような説明があるか注目されていたが、創業者の口から出たのはともに「居直り」の言葉だったという。

「これは風評被害」の弁明に「事実だろ」

ワタミの株主総会では、閉会後に創業者の渡邉美樹氏が講演し、2014年3月期の連結決算で上場以来初となる49.1億円の赤字に陥ったことを謝罪したようだ。

渡邉氏は居酒屋不振の理由として、お酒を習慣的に飲む人が減っていることや、チェーン店であることが強みにならなくなったことを挙げた。また、介護事業や宅食事業なども予想より伸びなかった理由について、

「これは風評被害だ」

と反論したという。報道によって、ワタミグループが劣悪な労働環境で従業員を働かせる「ブラック企業」という批判の影響を受けたことを認めつつ、これを「根拠のない噂」と捉えているようだ。

また、渡邉氏は2008年に社員が過労自殺した件について「一生の不覚であり、生涯の十字架だ」「今では週に2日休みなさいと言っている」と言及したが、発言内容がネットに漏れ出すと、即座に批判の声が相次いだ。

「ブラック企業であるのは『風評』ではなくて『事実』だろ。人の命を奪っているのだから、そこを認めないと話は進まない。株主ももっと怒れ!」

ワタミに勤務していたナイン氏も、「確かに渡邉氏の『完全週休2日制宣言』はあったが、店舗が365日営業する中では完全に看板倒れ。水面下では長時間労働やサービス残業も当たり前になっているのが現実。会社も知っているはず」と疑問を呈する。

「従業員の生きがい」に言及する権利はない

ブラック企業批判を一因とした人手不足が理由で約200店舗の「パワーアップ工事(一時閉店)」を実施中なのが、牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーホールディングスだ。

ツイッターの書き込みによると、同社の株主総会で株主から「ネットでブラック企業と言われ、株を持ってるだけで友人から叩かれる」という苦言が寄せられたことに対し、小川賢太郎会長兼社長がこう反論したようだ。

「そりゃ悔しい。違うじゃないかと言いたい。どのような企業が黒か。ファーストリテイリング、ワタミさんが浮かんでくるが、共通点は流通成長企業。出る杭は打たれる感も(ある)」

小川氏も「風評被害」に言及しつつ、「採用においては昨年よりむしろ好調」であると明かす。ネット上で「#すき家ストライキ」が呼びかけられるほど労働環境には悪評が立っていたが、これについても明確に否定したようだ。

「人はなんのために働くのか。働き甲斐。安くこき使ってやろうとは全く考えていないし、そんな考えならここまで伸びていない。バランスをとりながらやってきたし、これからもやっていく」

しかしこの弁明は、ワタミ渡邉氏の発言と極めて似通っている。渡邉氏は「24時間365日死ぬまで働け」というスローガンを撤回したが、代わりに掲げたのは「働くとは生きることそのものである」というものだ。

ゼンショー小川氏も「人は働き甲斐のために働く」と発言しているが、何のために働くかは従業員それぞれが自分で決めることだ。なぜ彼らは揃って「従業員の生きがいを経営者が決められる」と勘違いしているのか。

そういう経営者だけが、「流通成長企業」になれるのだろうか。ネットの書き込みの中には「(これでは)投資対象にはとてもならない」というものもあった。

現に「#すき家ストライキ」の前日(5月28日)には、ゼンショーの株価は年初来安値を記録している。経営陣は火消しに躍起なのだろうが、根本的な改善をしなければ煙は上がり続けたままだ。

あわせてよみたい:ワタミ「週休二日制宣言」の実態を明かす

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