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ビジネスパーソン向け「ラノベの名言集」が登場

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 書店で「海外小説の名言」や「名作マンガの名言」といった名言集の中に、また一つ新しいジャンルが加わりました。それは「ライトノベル名言集」です。
 『ラノベが教えてくれる仕事で大切なこと―明日を良くする知恵と勇気と力をくれる名言45』(市川スガノ/著、こう書房/刊)は、「ラノベの名言をファンだけでなく一般のビジネスパーソンにも届けたい。そしてその言葉たちをきっかけにして、食わず嫌いをしている”オトナ”に、ライトノベルの魅力を伝えたい」という壮大な野望を持った著者が、ラノベ中の名言と、その教訓を紹介している一冊。
 本書ではどんな名言がピックアップされているのでしょうか。いくつかをご紹介します。

「帰りてえええ……働きたくねええええ……会社爆発しろおおおおお……」
(『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』左京潤/著、戌角柾/イラスト、富士見書房/刊、1巻・72ページ)
 勇者予備校を首席で卒業しながらも、勇者制度が廃止されて勇者になれなかった主人公・ラウル。ラウルが仕方なく働くことになったマジックショップの副店長が出勤時に口走ったセリフがこちらです。自分の心情を素直に表現していて、清清しさすら感じさせますよね。
 仕事をツライと感じるのは、人間として当たり前のこと。仕事とは、基本的にはカネのために苦役に耐えることであり、それでいいのです。イヤイヤながら仕事をしている自分に引け目を感じる必要などありません。ましてや、そこに「楽しさ」やら「やりがい」やら「自己実現」がないことを、他人にとやかく言われる筋合いはないはずです。

「……なんで俺の命中率が高いか、分かるかい?」「簡単さァ。俺は絶対当たるときしか引き金を引かない。それだけの、単純なハナシ」
(『蒼穹のカルマ』橘公司/著、森沢晴行/イラスト、富士見書房/刊、1巻・236-237ページ)
 主人公・駆真が巨大な空獣に襲われ、苦戦しているところに助け舟を出して形勢を逆転させた狙撃手・三谷原雄一が鼻唄まじりで口にした一言。
 仕事でも何でも、「確実に当てる」ことを求められる場面に大切なのが、無謀な賭けをしないということです。三谷原が言う「絶対に当たるときしか引き金を引かない」というのは、逃げの姿勢ではありません。成功を確実にしてからはじめて引き金を引く、ということです。
 これを社会での教訓に当てはめるとしたら「当てにいくときは当たるような環境を持つ、もしくは自分から整えるべきだ」ということになるでしょう。
例えば、自分の企画を確実に通したいと思ったら、社内の有力者にあらかじめ根回ししておき、周りがNOと言えない環境を作っておいて、初めて企画を発表する。
 これが、「絶対に当たるときしか引き金を引かない」ということです。

「どうする?この再会はただの偶然だけど、あなたの選択によっては偶然を運命にできるわよ」
(『よくわかる現代魔法』桜坂洋/著、宮下未紀/イラスト、集英社/刊、1巻・52ページ)
 一度魔法を諦めた主人公・森下こよみが魔法使いの姉原美鎖に再会した際、美鎖から言われたセリフです。
 この世のすべての出来事は、偶然とも必然ともとれるようになっています。その中で、私たちはそれぞれの出来事について自分にとっての「偶然」か「必然」か解釈しながら暮らしているのです。こよみが美鎖に再会したことを「たまたま」で終わらせれば、それはただの「偶然」のままでしょう。しかし、それを自分のために用意された「必然」である「運命」として受け取れば、実際に意味のある出来事になる、ということです。
 人生のターニングポイントとなるような出来事も、その時にはさりげない偶然を装ってやってくるもの。親切に運命ヅラをしてやってきてくれる「必然」などほとんどないのですから、偶然の出来事の中から気に入ったものを選んで行動を起こすことで、自分の「運命」を切り開くことができるのかもしれません。

 著者は本書のあとがきで「人生はクソッタレなほど厳しい。そして、だからこそ、ラノベのファンタジーが求められるわけだ。ただし、本当のファンタジーというのは、決して絵空事じゃない。リアルと合わせ鏡になっているからこそ、ファンタジーは説得力を持ち人を感動させる」と述べています。
 自分の日常に、ファンタジーの言葉を携えて再出発してみませんか。ラノベ初心者も楽しめる一冊です。
(新刊JP編集部)

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