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形を変える現代ニッポンの「ヤンキー」とは

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 みなさんは「ヤンキー」と聞いたら何を思い浮かべますか?
 特攻服、竹刀、リーゼント、ロングスカート、雪駄……などでしょうか。でも、これらは「ヤンキー」の過去の姿。最近では、そういった恰好をしている「ヤンキー」はむしろ少数派です。が、「ヤンキー」は形を変え、今や現代日本においてマジョリティを形成する存在になりつつあるといいます。

 そんな現代のヤンキーについて詳しく述べているのが、『ヤンキー化する日本』(斎藤環/著、角川書店/刊)です。
 本書では「ヤンキー論」の提唱者である著者・斎藤環氏と、6人のタレント・文化人などが対談するという形式をとって、「ヤンキー」という存在についての考察を深めています。ここでは、本書の冒頭から抜粋して、現代日本における「ヤンキー」とは何か、紹介したいと思います。

 斎藤氏は本書の冒頭で、こう宣言します。それは、斎藤氏が「ヤンキー」と呼ぶ場合、「もはや不良や非行のみを意味しない」といい、そして次のように定義づけるのです。

彼らが体現しているエートス、すなわちそのバッドセンスな装いや美学と、「気合い」や「絆」といった理念のもと、家族や仲間を大切にするという一種の倫理観とがアマルガム的に融合したひとつの“文化”を指すことが多い。(本書9ページより)

 さらに、こうしたヤンキー文化が広がりをみせているのではと指摘し、「彼らに特有と思われていた文化的エートスが、非行とは無関係な層に浸透しつつあるように見える」(本書9ページより)と述べています。
 つまり、現在の「ヤンキー」を特徴づけるのは、ヤンキー文化のエッセンスである「気合い」や「絆」といった理念といえます。今や、このエッセンスは幅広く浸透し、日本中のあらゆる場で目にすることができるのです。

 さて、そんな現代の「ヤンキー」の心性とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。本書のなかで、斎藤氏は次のようなものを挙げています。

・過剰装飾を好む「バッドセンス」な美的感性
・「キャラ」重視、お笑い芸人的なコミュニケーション
・「ノリ」と「気合い」で頑張ろうという心性
・地元志向、実現可能な「夢」を持つ現実主義
・感覚重視のポエジー

 驚くべきことに、これらの特徴は、現代の保守的な政治やそれをとりまく構造にも見事に当てはまると斎藤氏は言います。
 斎藤氏は政治におけるヤンキー性の表れの一例として、首相・安倍晋三氏の文章を挙げています。それを読むと、確かに斎藤氏が定義するところの「ヤンキー」的な心性に非常に近いものを感じずにはいられません。

 知らぬ間に現代日本を取り巻いている「ヤンキー」文化。もしかしたら、あなたも意図せずして「ヤンキー」になっているかもしれません。
 本書の対談部分では、ほかにも「ヤンキーと芸術」「ヤンキーと芸能界」「ヤンキーと国家」などが語られており、さまざまな角度から現代のヤンキー像を捉えることができるはずです。
(新刊JP編集部)



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