年下バイトの「タメ口」は許せるか? 識者「対等と思えば気にならなくなる」

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年下バイトの「タメ口」は許せるか? 識者「対等と思えば気にならなくなる」あなたの会社に「ムカつく!」と思う新入社員はいないだろうか。マイナビウーマンによると、「仕事を教える気をなくす新入社員の態度は?」というアンケートに「タメ口で話す」(46.8%)との回答が最も多かった。

なぜ、教える気をなくしてしまうのか。その理由を聞くと、「あざっすとか、正しくない敬語を使う後輩がいて複雑」「学生気分が抜けていないから」といった理由が挙げられている。

「何様なの」と思うけど、口にできずイライラ
こうした意見はYahoo!知恵袋にも多く見られる。金融機関に勤める2年目の女性社員は、新入社員の男性に入社時「タメ口でもいいか」と聞かれ、つい頷いてしまったそう。

「まさかと思いましたが、それからずっとタメ口です…。ほかの人がいる場所では敬語を使ってくるのですが…。最近はイライラしてきてしまってます」

さらに、ツイッターでもこんな声が見られる。

「研修きた新入社員がパートのおばちゃんにタメ口だった 何様なの ねぇ」
「やばいめんどくさいどーしよう、最近きたタメ口きいてくる新人が明日おわってから飲みいかへん?ってへんな関西弁つかってくる」

新入社員のタメ口に悩む先輩は多いようだが、イライラして注意するというのも、先輩として「心が狭い」と思われるようで複雑だ。

こういうとき、どう対処すればよいのだろうか。「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社刊)の著書がある岸見一郎氏は、このような悩みを持つ先輩を、「年下を自分の下に見ることをやめてみれば」と逆にたしなめている。

「日本の社会では、職責の違い(役職の違い)が人間関係の上下を意味することが多くなっています。しかし、若い人は知識や経験が十分でなくても、人間として劣っているわけではなく、人間としては対等です」

「不愉快」なのは自分。自分で解決すべき
タメ口を「不愉快」と感じているのは誰か。岸見氏によれば、それは先輩社員が「解決すべき課題」であり、新人のタメ口ひとつひとつを、自分が「気に入るような言葉に翻訳しながら聞くこと」が大切なのだという。

そして、新人がタメ口を話しても「他者の課題に土足で踏み込む」ことはできないとし、新たな視点を提供する。

「あなたにタメ口で話しかけるアルバイトは、あなたと対等な関係で接したいと思っているのかもしれません」

岸見氏の主張は「アドラー心理学」に基づいている。創始者のアルフレッド・アドラーはオーストリアの心理学者で、どのような人間関係も「対等の横の関係」でなければならないとする。

「アドラー心理学では、縦の人間関係は精神的な健康を損なうもっとも大きな要因である、と考え、横の対人関係を築くことを提唱します。(…)対等の横の関係になって初めて協力し、勇気づけることは可能なのであって、それ以外の対人関係において援助することは不可能なことです」(岸見一郎著『アドラー心理学入門』ベスト新書より)

つまり、タメ口をやめさせるのは「自分の優越感を満足させるだけの行動」であり、新人を下に見ることをやめて「対等の横の関係」を築こうとすれば、自ずと気にならなくなる、というわけだ。

反論の一方で「むしろご褒美」という声も
だが、ネットの若い読者には、この主張を受け入れられないという意見が多い。ニコニコニュースの読者は、仕事の場であればアルバイトだろうが目上の人には敬語・丁寧語を使うべきという意見が圧倒的だった。

「こういう考え方大っ嫌い。規律無視を助長してるだけ。到底受け入れられん」
「それ以前の問題だろ。上司にタメ口使う奴が丁寧に接客できるか?」
「社会人として敬語は必須でしょ?そんな奴に誰が仕事教えてくれるっていうのよ」
「年上にタメ口使うタイプって時々いるけど私は見てて不快。それを容認してる周りもどうかと思う」
「目上の人に対して敬語も使えないって終わってるじゃないの・・・」

一方、フェイスブックには、若くて可愛い女の子が部下なら「タメ口大歓迎、むしろご褒美」というコメントもあった。

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