悪い初夢がキャンセルできるかも!? 夢違観音がある世田谷観音に行ってみた
2014年の初夢、皆さんはよい夢を見ることができましたか? もし、夢見が悪くて一刻も忘れてしまいたいということならば、夢違観音にお願いしてみるとキャンセルできるかもしれません。
夢違観音とは、奈良・法隆寺の大宝蔵院に所蔵されている観音菩薩立像のこと。白鳳期(飛鳥時代後期)のもので、悪い夢を良い夢へと替えてくれると伝わっています。
東京でも法隆寺の観音様を模した立像が、世田谷観音に安置されているのでご紹介します。
東急・田園都市線三軒茶屋駅から徒歩約20分。東京学芸大学附属高校そばにある世田谷観音。実業家だった大田睦賢和尚が私財を投じて独力で建立し、1951年(昭和26年)に開山しています。本尊は聖観世音菩薩で天正年間の制作。ほかにも南北朝時代のものと伝えられる日光菩薩・月光菩薩や国の重要文化財に指定されている六角堂などもあり、寺社好きにとっては見どころの多いスポットといえるでしょう。
夢違観音は、屋外の池の中央にその立ち姿を見せてくれています。レトロな賽銭入れと線香台もあるので、夢を払う際にはお供えするのが望ましいでしょう。
もとになった法隆寺の観音様よりもかなり大きなサイズ。やさしい表情でこちらを見守ってくれます。
なんでも、太平洋戦争の後、戦場の記憶が忘れられず悪夢にうなされる軍人が多く、彼らの夢見を少しでもよくしたいと願って制作されたとのこと。
世田谷観音には、戦時中の特攻作戦に殉じた陸軍側2000、海軍側2615の名前が奉蔵された特攻観音など、戦争で亡くなった人を慰霊するお堂や石碑も多数あります。また、戦後の名宰相・吉田茂が書をなした世界平和の礎碑も建てられており、睦賢和尚の行動力をしのぶことができます。
不動明王や金剛力士、布袋尊・大黒尊からマリア観音まで、さながら仏像のデパートといった趣の世田谷観音。閑静な境内でゆったりとした時間を過ごしてみるとリフレッシュになるのではないでしょうか。初夢に限らず、悪い夢を続けて見てしまう、という際に訪れるとよさそう。毎月第二土曜日の朝6時から8時半にかけては朝市を開いているとのことなので、こちらに合せて行くというのも楽しいかもしれません。
世田谷観音
東京都世田谷区下馬4-9-4 (三軒茶屋駅から徒歩15~20分)
03-3410-8811
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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