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武術を科学の見地から分析

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 『燃えよドラゴン』などカンフー映画の大スターだったブルース・リーが映画で披露していた武術をご存じだろうか。これはジークンドー(截拳道)というブルース・リー自らつくりあげた武術だ。
 格闘技と武術は根本的に違いがある。格闘技は、競技者の安全を確保するためにルールが整備されているもの。武術は戦場で身を守り、敵を倒すための戦闘術として発展してきたものだ。
 『武術の科学 ルールに縛られない戦闘術の秘密』(吉福康郎/著、ソフトバンククリエイティブ/刊)では、さまざまな武術の技を力学、解剖学、認知心理学の観点から解説する。

 ブルース・リーは、中国の広東省に伝わる「詠春拳」を3年間学んだ後、これをベースにボクシング、フェンシングなどから長所を取り入れて独自の工夫を加え、ジークンドーをつくりあげた。ジークンドーはスポーツ格闘技ではなく、どんな相手ともノールールで闘える武術だ。
 ブルース・リーは、ヌンチャクやカリにも熟練していたが、ジークンドーそのものは素手同士の闘いを前提としている。基本的な構えは、利き手を前に、前足は全体を床に着け、後ろ足はかかとを浮かす。フェンシングやテコンドーの構えに似て、後ろ足のバネを使って特に前後方向に素早くステップできる構えになっている。
 多くの格闘技や武術では、突きなど手技の攻撃に対して「受けてから反撃する」というパターンが一般的だが、ジークンドーでは、受けと反撃を一動作で同時に行うことが基本だ。決して力まず、動きを止めず、流すように受けながらだすパンチは自然に威力のあるカウンターになる。蹴りは、靴を履いたままなので、つま先、足の甲、足の裏、かかとのどこで蹴っても、素足より威力がある。金的蹴りを避けるため、回し蹴りは、外から大きく回す蹴り方はしない。伝統空手や少林寺拳法と同じく、前蹴りのように直線的に出しながら、途中で回し蹴りに変化するという。

 本書では、剣術、居合、弓矢、ヌンチャクなどの武器などについても紹介。武術は女性や体力の衰えた高齢者でも無理なく身体能力を発揮できるもの。自分を守るために武術に興味があるという人は、参考になる一冊だ。
(新刊JP編集部)



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