任天堂がYouTubeゲーム実況動画に強制的に広告を掲載 広告の収入は任天堂に
ファンがYouTubeに投稿したゲーム実況動画にYouTubeのコンテンツID機能を使って広告を掲載していることが、Zack Scott氏のFacebookの投稿で明らかになりました。YouTubeにアップロードされた動画に任天堂が登録した動画や音楽が含まれると、自動的に広告が動画に掲載され、広告料は任天堂の収益となります。
『YouTube AudioID』『YouTube VideoID』とは?
YouTubeには以前から『YouTube AudioID』と『YouTube VideoID』(コンテンツID)と呼ばれる仕組みがあります。レコード会社や映画会社が所有する動画や音声を登録しておくと、アップロードが常に監視されて、動画内部に登録された動画や音声が含まれていると自動的に以下の対応が行われます。
・収益を受け取る
・統計情報を取得する
・YouTube 全体からブロックする
です。 今回任天堂は“収益を受け取る”設定にしており、ゲームのプレイ動画をアップロードすると、任天堂に収益が入る広告が動画に付加されます。
テレビゲームは映画じゃない
「ゲーム実況者(ナレーションを入れながらゲームをプレイした動画を公開する人、英語だとLPer)に対して任天堂が意義を申し立てることは、逆効果である」とZack Scott氏は主張しています。 ゲーム実況動画は映画の流用とは違い、プレイヤーごとに大きく異なった体験を提供するもので、ゲーム実況を見た人は、自分でゲームを楽しむはずとも言っています。
ゲームの説明書を見ると「本作品の上映は禁止する」と書かれています。このため、ゲームの実況自体が利用規約に反しているともいえます。 しかし、現状ではゲーム実況は人気ある動画の一つでもあります。
別の解釈では任天堂はコンテンツIDのオプションとして“YouTube 全体からブロックする”を選択していないので禁止していないとも言えます。
ゲーム実況(LPer)はゲーム業界の活性化が行われる
動画ではないですが『とびだせ どうぶつの森』では、LRボタンを同時押しすることでゲーム中の静止画を撮影することができます。
ブログ『ゲームの闇鍋』によると、これらの画像は非営利で任天堂とゲームタイトルの品位を落とすような利用でなければ承諾すると書かれています。
この場合もユーザが問い合わせなければ情報が得られなかったと思います。この件も含めて、ゲーム実況動画やスクリーンショットの明確な利用規約をゲーム会社はユーザに提示するべきだと感じました。ユーザによるゲーム実況やゲーム画像のブログ掲載はゲーム業界の活性化につながると思います。
Zack Scott氏のFacebookでの発言
https://www.facebook.com/ZackScottFans/posts/10151890122200130
『ゲームの闇鍋』のブログエントリー
http://g2012.blog.fc2.com/blog-entry-2578.html
写真はyoutube.comから
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。