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古代インドの天文学者は5世紀から「地球は丸い」と認識していた!?

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大蛇の胴体にまたがった亀の甲羅の上に乗った象が大地を支え、さらにその大地の上ではまた別の象が天に届くほど高い須弥山(しゅみせん)を支えている──多くの人がこの図を理科の教科書や天文学の本で「古代インドの宇宙観」として目にしたことがあると思いますし、独立行政法人科学技術振興機構が作成している『理科ねっとわーく』のページでもそう紹介されています。

ところが、天文ライターでインド天文学史を研究している廣瀬匠さんによるとこの図を「古代インドの宇宙観」とする従来の説明は全くの誤りで、問題の図の出典は確認しうる範囲では1822年にドイツで刊行された文献をさかのぼらないそうです。

そもそもこれはインドのいかなる文献にも存在しないイメージ(今のところ1822年出版のドイツの本に現れたのが確認できた最古の画像です)で、実際にはインドの宇宙観は地域・時代・宗教によってあまりに多様です(続く)

4頭か8頭の象が大地を支えているという神話は確かにあります。神々が海をかき混ぜて万物を作るときに亀が攪拌棒を下から支えた神話、世界誕生前の混沌の海に蛇が浮かんでいた神話などがあり、これらがごっちゃになったようです(ちゃんとした研究がないですが)。

(以上、出典URL:

http://twitter.com/kippis_sg/status/321626672677928960 [リンク]

http://twitter.com/kippis_sg/status/321627494266572801 [リンク]

また、この図を「古代インドの宇宙観」とする俗説のルーツについては、イギリスの哲学者ジョン・ロック(1632 – 1704)が「伝聞を元に揶揄的に書いた」文章が源流の1つではないかとしています。

廣瀬さんによると、古代インドにおいては宗教や文学の分野でこそ中世までのヨーロッパと同様に世界を球形でなく平面とする概念が存在していた一方、天文学の分野では早い時期に高度な数理天文学が発達しており、遅くとも5世紀には「どう考えても地球は丸いはずだよね」と言う共通認識が存在していたのは間違いないと言うことです。

参考:広まっている「インド人の宇宙観」は誤解がある!(Togetterまとめ)

画像:古代のさまざまな宇宙観 [リンク](科学技術振興機構・理科ねっとわーく)

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