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“ミイラズ! ハバナイ! 俺たちは待っている!”THE 夏の魔物、ツアーファイナルで因縁の相手を挑発――OTOTOYライヴレポ

“ミイラズ! ハバナイ! 俺たちは待っている!”THE 夏の魔物、ツアーファイナルで因縁の相手を挑発――OTOTOYライヴレポ

2018年4月26日(木)下北沢 CLUB Queにて、THE 夏の魔物のライヴ「THE 夏の魔物 TOUR 2018 BAND の魔物」ツアー・ファイナル公演が行われ、バンド編成で始めて行われたツアーを締めくくると共に、次なるツアーの開始を宣言。

“出てこいミイラズ! 俺たちは待っている”と、8年越しの因縁の相手を挑発した。

開場前、THE 夏の魔物のヴォーカル・成田大致と会ってビックリ。金髪にしておりさらに以前よりだいぶスリムになっていて、一瞬誰だかわからなかった。なんと12kgも痩せたのだという。そして、「今日、アンコールでシュート発言するんで」とポツリ。ライヴ前にそんなことを言うのは珍しいな、と思ったのだが、まさかあのバンドの名前を出すとは思いもよらなかった。

全公演にシン・マモノBAND(越川和磨(Gt)えらめぐみ(Ba)中畑大樹(Dr)ハジメタル(Key)) が参加して行われた今回のツアーは3月7日の東京・下北沢 SHELTERでのワンマン・ライヴを皮切りに、愛知では呂布カルマ、宮城では挫・人間と、各地で対バン・ライヴとして開催。ファイナルとなるこの日は四星球を迎えて各60分セットのツーマン・ライヴとして行われた。

四星球は、下北沢 CLUB Queに出演するのが初めてとのことで、ヴォーカルの北島康雄が“初心者の人”として初心者マーク姿で客席から登場。初心者マークを配布するサービスぶりを見せながら「妖怪泣き笑い」からライヴを開始。「THE 夏の魔物、呼んでくれて嬉しい」と感謝も忘れない。康雄はTHE 夏の魔物のリハーサルを見て「レスラーの人がかっこいい、生まれ変わったらアレになりたい」と思ったとのこと。盛り上がる定番曲「Mr.Cosmo」でUFOを呼ぶくだりでは、「夏の魔物」にちなんだボケを入れるはずが、なぜか康雄は「秋の味覚」(柿、栗、秋刀魚)を持ってステージに出てきてしまう等、目一杯のコミックバンドぶりを発揮。「豪華客船泥舟号」でオモロくもアツいステージを終えて「次はTHE 夏の魔物ー!!」とバトンを渡した。

シン・マモノBANDがSEを引き継いだリズムで爆音のインストを鳴らし、THE 夏の魔物のメンバーがステージに上がる。金髪姿の成田に観客から思わずどよめきが起きた。「俺たちがTHE 夏の魔物だ! 」そう叫んで始まったのは「魔物 BOM-BA-YE ~魂ノ覚醒編~」。すっかり当たり前のようになったバンドスタイルのステージだが、試行錯誤を重ねてライヴを続けてきたからこその一体感だ。新曲「MATSURIGIRL」はマイナーな前半から明るい祭りソングへと続く複雑なメロディ構成が新しい楽曲。曲が終わるとすかさず成田と泉茉里のツイン・リード・ヴォーカルが光る「涙。」へ。フロアへとダイブする成田は、金髪にしたせいか目がらんらんと鋭く輝いており怖いくらいだ。

ここで、“ダンボーラー大内”が、『HEY!HEY!NEO!』に四星球が出た際に登場させたものと同様のお手製の花輪となって、9月2日にお台場で開催されるロックフェスティバル『UDO ARTISTS 50th Anniversary 夏の魔物2018 in TOKYO』の出演者第一弾を発表。素材は大内が購入した巨大な食玩のダンボールを使ったらしい。しかし、そのラインナップに四星球の名前はなし。ベースでリーダーのU太を読んで詰め寄る成田たち。どうやらスケジュールが合わなかったようで今回は断念したそうだ。ただし、「後夜祭には出て欲しい!」と直談判して、今後へと繋がる展開となった

成田が長いMCを。「俺はこのツアーを経て大切なことに気付かされたと思ってます。みなさん、大切な人っていますか? 家族、友だち、恋人。みんな大切な人がいると思います。やっぱり嫌なことがあったら何かに逃げたくなるし、大切な人のことを忘れちゃう日も来るかもしれないし。俺の人生はだいたいその繰り返しで。10戦9敗1分けみたいな感じなんですけど(笑)。ここにきて自分も含めて変わりたいという気持ちが出てきて。“なんでバンドをやってるんだろう?”って考えたときに、嫌なことがあるとき、大切な人を忘れてしまいそうなとき、この曲を聴いてハッと“大丈夫”って気づくような、そんな曲を作りました。「しゅきぴ」!」

激しいドラムに合わせて噛み締めるように歌い、サビの“一緒に観たいんだ”の後に“「レディ・プレイヤー1」観ようぜ!”と叫ぶ成田。それを受けて茉里が早口でまくし立て、ハジメタルによるオルガンが新しい魔物サウンドを感じさせる。越川とも向かい合いアクションする今日のアントンは乗っている。オールディーズなサウンドをアップデートした極上のポップスでミュージカルのようなフリを見せる「ミックステープ」も、これまでにない明るい楽しさがある曲で、新曲はことごとく良い。疾走感を増した「恋の天国はケモマモハート」では5色のペンライトがフロアを彩る中、成田がフロアの真ん中くらいまでスーパー・ダイブ。ラストの「僕と君のロックンロール」の大合唱で本編が終わり、アンコールでは定番となった魔物ガールズの見せ場、「マモノ・アラウンド・ザ・ワールド」からスタート。茉里が迫力を増した圧倒的な歌唱力のヴォーカルとキレキレなダンスで曲を引っ張ると、クライマックスではるびいが仁王立ちでフロアに対峙する。

「こんな意地悪な世界だったらぶっ壊してやるって好き放題やって、朝目が覚めてあんな風に夜を過ごすのはもうごめんだって思いながら、そんな朝を何回も何回も迎えてきた。あれもこれも本気で好きだから本気で頑張ったのに結局全部ダメで。でも、裏切られたんじゃない。自分が最初から期待しすぎていただけ。相手にも、自分にも。世界は自分だけをのけ者にしてうまく回ってる気がするし、代わりになるものを探して慰めてもどうしようもならないし。……私は最低のクズ人間で、何もできなくて、上手く笑えなくて。でも、同じクズはクズでも、今変わっていくクズなんだよ!!」喉がちぎれんばかりの凄まじいスクリームに圧倒されていた観客たちを指さしながら不敵な笑いを浮かべて「Fuck You!!」と叫ぶと、茉里と共に「イチゴジャム塗りたくれ!Fan Clu! 脳細胞 電撃バップ ROCK’N’ROLL!」とコール&レスポンス。全身全霊で叫び、踊り、歌う「マモノ・アラウンド・ザ・ワールド」は、今やTHE 夏の魔物のライヴに欠かせないアンセムだ。

バンドが激しい演奏でボーイズを呼び込み、「シン・魔物 BOM-BA-YE ~魂ノ共鳴編~」へ。「そんなもんかよ!もっとこいよ!」と叫ぶ成田。ライヴで聴くたびにどんどん過激になっていくように思えるこの曲。今回はよりパンキッシュで暴力的な印象すら受けた。恍惚の表情で“マモノ・ボンバイエ”のコール&レスポンスを繰り返して曲を終えると、12/8拍子のバラード「日々のあわ」へと続くという緩急のつけ方には驚かされた。“どうか笑えますように”と情感たっぷりに歌われたこの曲は、成田と茉里の高低差を活かしたハーモニー、エモーショナルな越川のギター・ソロもあり、この日一番の胸に迫る演奏と歌だった。

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