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巨大レンチで世界を直せ!職人的クリエイター入魂の2Dアクション『Iconoclasts』

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読者の皆さんが「インディーゲーム」を知ったのはいつごろのことになるだろうか?

至極個人的な話で恐縮だが、筆者は昨年に京都で開催されているインディーゲームイベント「BitSummit」を取材した際、ある海外のゲーム製作者と直接対面する機会を得ることができた。
その人物は自分にとって10年ほど前に「インディーゲーム」という世界があることを知らしめた人物のひとりであり、憧れのヒーローのような存在だとも言える。
緊張のあまりか、あるいは不慣れな英語のせいか、彼の前では彼の作品の名前を数点挙げ、impressive(感銘を受けた)ことを短時間で何とか伝えるだけというファンボーイまるだしの行動しか取ることができなかったが、それでもその時の興奮はしっかりと覚えている。

その人物の名は、Joakim Sandberg(ヨアキム・サンドバーグ)。またの名を、konjak
そのkonjakが長きに渡る沈黙を破り世に送り出す最新作が、横スクロール型アクションゲーム『Iconoclasts』(アイコノクラストス)だ。
 
販売はノルウェーのスタジオ「Bifrost Entertainment」。また、先進気鋭のパブリッシャー「DANGEN Entertaimant」が日本国内でのパブリッシングと翻訳を担当しており、日本語翻訳された状態で遊ぶことができる。
配信はSteamおよびPlayStation Storeにて1月23日より行われている。PS4・PSVita版はクロスバイに対応しており、どちらか一方を購入すればもう片方の機種でもプレイすることが可能だ。

職人的技術に裏打ちされた高密度2Dグラフィックス

本作の開発者であるJoakim Sandberg氏は、2Dアクションゲーム『シャンティ』シリーズや『マイティ スイッチ フォース!』シリーズなどの開発会社である「Wayforward Technologies」にてアニメーション制作を担当した経歴の持ち主として知られている。

また、氏の個人制作における代表作『Noitu Love 2: Devolution』は、往年の2Dアクションゲームの数々を思わせる派手な演出と個性豊かなギミック、マウスによるポインティングを採り入れた新感覚の操作性で話題となり、世界最大のインディーゲームの祭典「Independent Games Festival」(IGF)の2008年度大賞の最終選考に選出されるなど、バリバリのアクションゲームに関しては定評のあるクリエイターだといえる。


※参考:『Noitu Love 2: Devolution』

konjak名義での作品は2010年IGF提出作品『Luxe Chalk』より長らく発表が途絶えていただけに、この度の最新作『Iconoclasts』は待望の一言だと言わざるを得ない。そして、その作り込みは時を経た今なお健在だ。

公称7年、本作のプロトタイプにあたる『Ivory Springs』を加味すれば更に長きにわたる制作期間を経て、より緻密さを増したピクセルアートの数々は、インディーゲームの隆盛と共に再び目覚ましい発達を遂げている2Dグラフィックスの中にあってもなんら遜色のないものといえるだろう。

レンチひとつで、なんだってやってやる。

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本作の主人公は無免許メカニックの少女・ロビン。
女神の法により「機械の修理」が禁止された世界においては、彼女はアウトローとして保安官に追われる身でありながらも、人々の助けになるべく依頼を請け負い、やがて壊れゆく惑星の運命に抗うべく数々の冒険をこなしていくことになる。
 
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ロビンはメカニックという仕事柄を反映した巨大レンチを得物としている。このレンチは打撃武器として敵を攻撃するほか、各所に点在するボルトや歯車を回転させてシャッター等の仕掛けを動作させるのにも使用する。
 
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更にはレンチを突起に引っ掛けてからの振り子飛びや、レールにぶら下がってのグラインド移動など、おおよそレンチという道具からは想像の付かないようなアクションまでやってのける。レンチというひとつの道具をもとに発想を飛躍させたアクションとギミックの数々が本作の見所のひとつだ。
 
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また、レンチを使ったアクション以外にも、近くの敵に自動的に狙いを合わせてくれる改造スタンガンなど各種の銃を使った射撃や急降下踏みつけなどを行うことができる。
どのアクションも良好なレスポンスと豊富なアニメーションでキビキビと動き、崖を這い上がったり、横穴を屈んで潜り抜けたりするだけでもそのなめらかさに驚かされることだろう。本作はまずアクションゲームの根源ともいえる操作していて楽しいということに忠実な作品に仕上がっている。

偶像を打ち砕く者たち

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