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ペンシルベニア大のマイクロドローンは群れで室内を移動してモノを運ぶ!

自然界では、アリやハチが獲物を回収するような、単体では遂行が難しいタスクを集団で達成する姿が見られる。こうした集団行動では高度な相互作用による協調が必要となるが、これをドローンでおこなう試みが進められている。

ペンシルベニア大学の研究チームは、集団で作業する自律的なクアッドコプターを開発している。このクアッドコプターはGPSなしで移動でき、室内での荷物の運搬など現実のさまざまな場面で役立つものだ。

・画像データと慣性データから自分の位置を推定

複数台のドローンが連携してタスクを処理するため、単体でできることよりもずっとたくさんのことが可能となる。

例えば荷物の運搬では、重さや形状から単体のドローンでは運べないものも、連携することで運ぶことができる。

また、もし作業中1台のドローンにトラブルが起きても、ほかで補うことができて信頼性が高められる点でもメリットが大きい。

ただし、このような可用性・信頼性はシステムの複雑さとトレードオフにあることはいうまでもなく、連携するドローンの台数が多くなるほどこれが顕著になる。

そこでペンシルベニア大は、それぞれのドローンが、自分の位置の推定にGPSを使わずVGAカメラからの画像データとIMUからの慣性データのみを使って移動できるシステムを開発。これにより、外部の司令塔など複雑でコストのかかるインフラが必要なく、GPSの届かない屋内でも目的地にたどり着くことができるようになった。

・制御とプラニングも各ドローンに分散

慣性データによる自分の位置の推定は、小さなズレが積み重なり徐々に大きくなっていくという欠点があるが、荷物を介して繋がっているドローンでは、お互いの推定値を組み合わせ、位置の最適化を計ることで、ズレの少ない推定が可能になる。

制御とプラニングを各ドローンでおこなう分散型の自己位置推定システムは、ドローンの数を増やしてもうまくスケールするため、大きな荷物が複数あるケースなど、さらに複雑なタスクも遂行できるだろう。

将来的には、倉庫などの複雑な環境下で、複数の荷物を運ぶのに必要な台数を自ら調整し、障害物を回避しながら目的地にまで運ぶようプラニングするシステムの開発を目指しているとのこと。

未来の倉庫では人はいなくなり、ドローンが集団で作業する姿が見られるかもしれない。

参照元:Microdrones That Cooperate to Transport Objects Could Be Future of Warehouse Automation/IEEE SPECTRUM

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