アニメ映画の巨匠が語る、ロシアの異色映画祭の思い出

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アニメ映画の巨匠が語る、ロシアの異色映画祭の思い出
J-WAVEで放送中の番組「ANA WORLD AIR CURRENT」(ナビゲーター:葉加瀬太郎)。10月14日(土)のオンエアでは、アニメーション作家・絵本作家の山村浩二
さんをゲストに招きました。

1964年生まれの山村さん。東京造形大学を卒業し、90年代にNHKのクレイアニメを多彩な技法で制作。落語を題材とした「頭山」が世界の主要アニメーション映画祭で6つのグランプリを受賞、第75回アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされるなど世界的に認知され、現在は日本アニメーション協会副会長、東京藝術大学大学院教授、そしてアメリカの映画芸術科学アカデミー会員として世界各国のアニメーション映画祭で審査員も務めています。

今回は、そんな山村さんに、もっとも印象的だったというロシアのお話を伺いました。

山村さんが20代のときに影響を受けたというロシアのアニメーション。ソ連時代70年〜80年台は、国営スタジオで国家公務員の監督が製作したフィルムで、検閲のある中にこっそり盛り込まれた社会風刺が人間の深い心理を描いていて素晴らしい作品が多いのだそうです。

そんな山村さんは、2008年のクロック国際アニメーション映画祭に、審査員として参加したそうです。客船で上映及び審査するというユニークな映画祭で、サンクトペテルブルクから各地をクルージングしながら映画観賞するというものでした。「船なので10日以上時間がないと参加できなかったけど、念願かなって参加できた(笑)」と振り返るように、広大なロシアの自然とともに、揺れながら映画を観るという異質なコンペだったといいます。

上映会以外のお話も聞きました。寄港する各地で昼間は過ごすそうで、バーベキューを楽しんだり、ときには森を散策したり、船でしか行けないキジ島の釘を使わない木造建築の教会を訪れたり。そして夜のパーティーは「歌の日」「踊りの日」「小話の日」などの会が決まっていたとか。山村さんはギターを弾いて、日本人の若者と阿波踊りを披露したという思い出も話してくれました。この映画祭はロシアの巨匠監督の社交の場にもなっており、世界的な映画監督が羽目をはずしている意外な姿も目にすることになったそうです。

オンエアではさらに、山村さんが一番訪れている国というカナダのお話も伺いました。オタワの小さな町で行われる映画祭は、監督として入選したり審査員でも何度も行った土地。ロシアと同様、カナダのアニメーションにも大きな影響を受けたという山村さんが、カナダのアニメ映画事情や長期滞在したモントリオールでの生活についても話してくれました。

なお10月21日(土)の「ANA WORLD AIR CURRENT」は、タブラ奏者のU-zhaan(ユザーン)さんが登場。インドへの旅話などを伺います、お聞き逃しなく!

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「ANA WORLD AIR CURRENT」
放送日時:毎週土曜 19時−19時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/worldaircurrent/

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