【真っ黒】噂の「溶岩石から揚げ」はなぜこんなに激ウマなのか【から揚げ】

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誰もが大好き、から揚げ。衣や揚げ方などみなさんそれぞれに自分なりのレシピがあるかと思いますが、今回ご紹介するから揚げはちょっと……いや、そうとう奇妙!

だって、色が真っ黒。

見た瞬間、「焦げてるやん!」とツッコミを入れてしまいそうになりますが、違う違う、そうじゃ、そうじゃない。これはデフォルトの状態が真っ黒。漆黒のから揚げなのです。

練馬の中華料理店「中華惣菜 ねん」の「溶岩石から揚げ」。なぜこんなに黒いのか。なぜこんなから揚げを作ろうとしたのか。どんな味なのか。今回はそのヒミツに迫ってまいりました。

練馬の街の中華料理屋さん

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練間駅北口を出て、商店街を抜けてぶらぶら歩くこと5分ほど。のどかな住宅街の中に「中華料理」の赤いのぼりが立っている、そのお店こそが今回ご紹介する「中華総菜 ねん」。

“街の中華屋さん”といったたたずまいで、練馬の街に溶け込んでいるのがわかります。

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お店に入ると店主の佐々木さんと奥様が出迎えてくれました。

こじんまりとした店内はアットホームな雰囲気で、こう言っちゃなんですが……正直、初めて来た気がしない!

「いつもの!」って注文して、本棚の漫画を読みたい気持ちになります。

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見る者の度肝を抜く「溶岩石から揚げ」

しかし、くつろいでる場合ではありません。あの真っ黒な「溶岩石から揚げ」を出してもらわなくては。

というわけでさっそくですがご主人、お願いします!

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▲溶岩石から揚げ(380円)

く、黒い……! マジで真っ黒です!!

「この黒色は何で出しているんですか?」と尋ねたところ、「竹炭」という答えが返ってきました。

「衣に竹炭パウダーを混ぜるとこんな色になるんだよ」

「もともと妻が竹炭の食パンが好きで。ためしにから揚げに遊び感覚で使ってみたら、あれっ、おいしいしインパクトあるじゃんって」

「初めて作ったときはなんだこれって自分でも笑っちゃったけど、お客さんに出してみたら好評でね。それがきっかけだね」

なるほど、これは竹炭パウダーの黒色だったんですね。いつもの見慣れたから揚げとあまりに違うため口に入れるのにちょっと勇気がいりますが、いただいてみます!

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……味は普通のから揚げ! おいしいから揚げです。

が、食べ進めているうちに竹炭らしい風味や微妙なホロ苦さみたいなのも感じられます。そして衣の食感。から揚げによくあるカリカリとはちがう、たとえるならば「サクフワ」といった新感覚の食感なんです!

「竹炭を入れることで、衣の食感も変わるんだよ。意外な発見だったよね」

と佐々木さん。このサクフワ新食感はみなさんにも体感してみてほしいところです。そしてこれ、断面も見てください。

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外側の黒と内側の白とのコントラスト!

何も知らない人が見たらトリュフチョコと勘違いしそうです。

ウソみたいだろ、から揚げなんだぜ、これで……。

肉は鶏ももが使われているそうですが、揚げる前に軟骨などを掃除しているそうで、脂っこさが少なくて食べやすい。ただのインパクトだけでなく、そうした細かな手間もあってのおいしい「溶岩石から揚げ」といえるでしょう。ちなみに今回、味つけは塩・黒こしょうでしたが、にんにく醤油の日もあるそうです。

家でも「溶岩石から揚げ」を作ることができるか?

ところで、竹炭パウダーなら製菓ショップなどでも市販されていて、誰でも手軽に手に入れることができます。ということはこの「溶岩石から揚げ」、自宅で自分で作ることができるんでしょうか?

佐々木さんに尋ねると「作れますよ」とのこと。

ここで「ねん」流のから揚げ作りのコツを教えていただきました。

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「作る前に30分ぐらい鶏肉を水に浸けておくこと。鶏の繊維を壊すことで、味が染み込みやすくなるのと肉を柔らかくすることができる」

「水から出したらそのまま使わず、キッチンペーパーで軽くしぼって。きつく絞りすぎてもダメなので気をつけて」

「『溶岩石から揚げ』を作るなら、竹炭パウダーは入れすぎないように。少量でもけっこうの色がつくからね。そして素手でやると手が真っ黒になるのでポリ手袋などをするようにね」

だそうです。ぜひみなさんも参考にして作ってみてください! こうするだけでいつものから揚げが何倍もおいしくなるかもしれません。

ピリ辛好きなら外せない! 鶏手羽山椒唐辛子

さて、こちらの「中華総菜 ねん」ですが、メニューの数がかなり豊富。「溶岩石から揚げ」のほかにも気になる料理が目について仕方がないので頼んでみましょう。

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▲鶏手羽山椒唐辛子(4本640円)

名前からしておいしいであろうことが確信できる「鶏手羽山椒唐辛子」。山椒と唐辛子、そしてタレに使われている黒酢(鎮江香醋)がベストマッチ! ピリ辛好きならヤミツキになってしまう、お酒好きなら肴にピッタリな一品です。

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山椒は口に入れるとパチパチと弾け、酸味と辛味が広がるのが楽しめます。とにかく香りと風味がすばらしいのですが、最初に山椒とタカノツメを乾煎りするのがミソなのだとか。鶏を食べ終わったあとも残った山椒をちびちび食べながら、酒を飲む人がいるというのも納得です。

寒い時期にピッタリの「七膳鍋」

あと一品頼んだのは、季節限定の「七膳鍋」。近くにある漢方薬局がセレクトした7種類(高麗人参、生姜、なつめ、クコ、山椒、はとむぎ、唐辛子)をミックスしたオリジナルスープの素「なべとも七膳」を使ったお鍋です。

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▲七膳鍋(単品 1,400円、ご飯セット 1,600円)

ただでさえ体によさそうなスープの素に、たっぷりの野菜、お店手づくりの餃子が入っていて、食べているうちに体の内側からポカポカになってきました。この効果、すごい!

風邪気味だったり体調が悪いときなどにいただくと効果てきめんに違いない。

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お店ではスープの素「なべとも七膳」のみも販売。家で作る普通のお鍋にこれを足すだけで一気に体によいお鍋に早変わりするのでおすすめです。

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▲なべとも七膳(1袋 500円)

こんなお店が近所にあったらうれしい

ほかにも食べてみたいメニューがいろいろ。夕飯を作るのがめんどうなときのおかずを買いに。気軽においしい中華が食べたいときのゴハン屋さんとして。友人同士で飲みたいときのお店として。こんなお店が近所にあったらいいよなあ……そんなふうに思える「中華惣菜 ねん」。とりあえず話のネタとしてだけでも、「溶岩石から揚げ」は食べておいて損はナシですよ!

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▲「溶岩石から揚げ」はテイクアウトなら1パック 350円

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▲練馬の老舗中華料理店で、20年以上修行を積んだという佐々木さんの腕が光ります!

お店情報

中華惣菜 ねん

住所:東京都練馬区練馬1-34-6

電話番号:080-3736-9009

営業時間:12:00~21:00

定休日:月曜日

※この記事は2017年1月の情報です。

※金額はすべて税込みです。

書いた人:鷺ノ宮やよい

鷺ノ宮やよい

三重県出身。旅行代理店、編集プロダクションを経て2009年よりフリーライターとして活動中。学生時代に池波正太郎の小説やエッセイを読んで、食べ物の魅力を文章で伝えることに惹かれる。これまで雑誌やウェブサイトなどで携わったグルメ関係の記事は100本以上。三度の飯より食べることが好き。激辛ジャンキー。慢性眼精疲労。 Twitter:@saginomiyayayoi

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